ライフ

スパコンが試算 外食時の座席は隣り合う席は対面の5倍飛沫

世界一のスパコン「富岳」がコロナ対策にフル稼働(時事通信フォト)

世界一のスパコン「富岳」がコロナ対策にフル稼働(時事通信フォト)

 11月に発表されたスーパーコンピューターの性能ランキングで2度目の世界一となった「富岳」。理化学研究所と富士通が共同開発したこのスパコン「富岳」が、新型コロナウイルス対策のためにフル稼働している。理化学研究所計算科学研究センターの広報担当者が語る。

「来年度の共用開始に先立ち、富岳をコロナ対策のために優先的に提供しています。世界一の計算速度を駆使して様々なシミュレーションを行ない、感染防止に役立てていただくのが狙いです」

自動車内では窓開けよりエアコンを優先

 帰省や旅行など移動が増える年末年始は交通機関での感染対策が重要だが、これについて富岳が意外なデータを示した。

 自動車での移動時は「窓を開ける」のが感染対策の定番だが、富岳によればその効果は限定的のようだ。

 富岳はタクシーの市街地走行を想定しシミュレーション。時速40キロで走行した場合、「窓の開け方」「エアコンのかけ方」でリスクがどう変化するかを検証した。

 その結果、エアコンの風量を「中」(風量最大値の半分)にして窓を開閉するより、エアコンの風量を「最大」にして窓を締め切ったほうが換気効果が高かった(前者が換気に要した時間は68秒、後者は45秒)。なお時速20キロで同様の調査を行なうと、窓開けの効果はほとんど見られなかったという。浜松医療センター感染症内科部長の矢野邦夫氏が指摘する。

「窓を開ければ多少換気量は上がりますが、冬場は寒さを我慢して窓を開けるよりエアコンの風量を上げたほうが効果的と言えます。これはタクシーだけでなく一般の乗用車でも同様です」

 ただし、住宅での換気はエアコンに頼らないほうがいいようだ。実は多くの家庭用エアコンは室内の空気を循環させているだけで換気機能は備わっていない。とくに暖房でのエアコン使用時は、室内の湿度を低下させるため空気を乾燥させ、ウイルスの活性化も招いてしまう。

「そのため定期的な換気を行ない、加湿器を併用して感染リスクを抑える必要があります」(前出・矢野氏)

関連記事

トピックス

遠野なぎこ(Instagramより)
《愛するネコは無事発見》遠野なぎこが明かしていた「冷房嫌い」 夏でもヒートテックで「眠っている間に脱水症状」も 【遺体の身元確認中】
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年6月4日、撮影/JMPA)
「佳子さまは大学院で学位取得」とブラジル大手通信社が“学歴デマ報道”  宮内庁は「全報道への対応は困難。訂正は求めていません」と回答
NEWSポストセブン
米田
「元祖二刀流」の米田哲也氏が大谷翔平の打撃を「乗っているよな」と評す 缶チューハイ万引き逮捕後初告白で「巨人に移籍していれば投手本塁打数は歴代1位だった」と語る
NEWSポストセブン
花田優一が語った福田典子アナへの“熱い愛”
《福田典子アナへの“熱い愛”を直撃》花田優一が語った新恋人との生活と再婚の可能性「お互いのリズムで足並みを揃えながら、寄り添って進んでいこうと思います」
週刊ポスト
麻辣湯を中心とした中国発の飲食チェーン『楊國福』で撮影された動画が物議を醸している(HP/Instagramより)
〈まさかスープに入れてないよね、、、〉人気の麻辣湯店『楊國福』で「厨房の床で牛骨叩き割り」動画が拡散、店舗オーナーが語った実情「当日、料理長がいなくて」
NEWSポストセブン
生成AIを用いた佳子さまの動画が拡散されている(時事通信フォト)
「佳子さまの水着姿」「佳子さまダンス」…拡散する生成AI“ディープフェイク”に宮内庁は「必要に応じて警察庁を始めとする関係省庁等と対応を行う」
NEWSポストセブン
まだ重要な問題が残されている(中居正広氏/時事通信フォト)
中居正広氏と被害女性Aさんの“事案後のメール”に「フジ幹部B氏」が繰り返し登場する動かぬ証拠 「業務の延長線上」だったのか、残された最後の問題
週刊ポスト
50歳で「アンパンマン」を描き始めたやなせたかし氏(時事通信フォト)
《巨大なアンパンマン経済圏》累計市場規模は約6.6兆円…! スパイダーマンやバットマンより稼ぎ出す背景に「ミュージアム」の存在
NEWSポストセブン
保護者を裏切った森山勇二容疑者
盗撮逮捕教師“リーダー格”森山勇二容疑者在籍の小学校は名古屋市内で有数の「性教育推進校」だった 外部の団体に委託して『思春期セミナー』を開催
週刊ポスト
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《ブログが主な収入源…》女優・遠野なぎこ、レギュラー番組“全滅”で悩んでいた「金銭苦」、1週間前に公表した「診断結果」「薬の処方」
NEWSポストセブン
ホストクラブや風俗店、飲食店のネオン看板がひしめく新宿歌舞伎町(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」のもとにやって来た相談者は「女風」のセラピスト》3か月でホストを諦めた男性に声を掛けた「紫色の靴を履いた男」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 万引き逮捕の350勝投手が独占懺悔告白ほか
「週刊ポスト」本日発売! 万引き逮捕の350勝投手が独占懺悔告白ほか
NEWSポストセブン