国内

特捜部が動く鶏卵汚職事件 疑惑の源流に「天皇陛下の伯父」

結婚式を終えた直後の池田夫妻。1952年10月10日(時事通信フォト)

結婚式を終えた直後の池田夫妻。1952年10月10日(時事通信フォト)

「ニワトリはどうか」。時は昭和63年10月、病床の昭和天皇はお見舞いに来た娘夫婦にそう声をかけられたという。その頃、昭和天皇は吐血を繰り返されていたが、四女の厚子さんと、その夫で旧岡山藩主池田家の16代目・池田隆政さんの顔を見ると、穏やかな表情になられたという。その面談の際、牧畜業を営む池田さんに事業の近況を尋ねられたのが冒頭の言葉だった。

 それから30年──長年、池田さんが仕切ってきた日本の「ニワトリ事業」が、思わぬ注目を浴びている。この冬、東京地検特捜部が鶏卵業界と政界の癒着疑惑に着手したのだ。

「鶏卵業者の業界団体の元幹部から、農水相に違法な献金がされていたという事件です。そのヤミ献金の見返りは、鶏卵の『価格差補填事業』の拡充だったとみられています」(全国紙社会部記者)

 卵は「物価の優等生」とよくいわれる。30年以上前から、スーパーで買う卵1パックは200円前後で安定。物価が上昇しても、ニワトリのエサ代が上がっても、卵が供給過多になっても価格が変わらないのは、農水省からの補助金などで「価格差補填事業」が行われているからだ。

 鶏卵業者はできるだけ農水省からの補助金は多い方がいいので、大臣にカネを渡したのではないかとされている。

「この補填事業は、2012年まで全国鶏卵販売農業協同組合連合会(全鶏連)という団体が中心になって行われてきました。1969年の全鶏連の発足から40年以上、代表を務めていたのが池田さんだった。“鶏卵業界の重鎮”といえる存在で、『価格差補填事業』を差配してきたのも池田さんでした」(前出・全国紙社会部記者)

 池田さんは冒頭の通り、昭和天皇の四女の夫であり、上皇陛下の義兄、天皇陛下の伯父に当たる人物だ。

関連記事

トピックス

中村芝翫と三田寛子
三田寛子、夫・中村芝翫と愛人の“半同棲先”に怒鳴り込んだ「絶妙タイミング」 子供たちも大事な時期だった
週刊ポスト
杏
【全文公開】杏、帰国時に極秘入院 ワンオペで子育てしながらの仕事、元夫・東出昌大 の言動でストレスも 体が悲鳴で短期の検査入院か
女性セブン
【全文公開】中村七之助、梨園きってのモテ男が“実家お泊り愛”の真剣交際 お相手は京都の芸妓、直撃に「ありがとうございます」
【全文公開】中村七之助、梨園きってのモテ男が“実家お泊り愛”の真剣交際 お相手は京都の芸妓、直撃に「ありがとうございます」
女性セブン
全国ライブ中の沢田研二
《ファンの声援にブチ切れ》沢田研二が「見てわからんか!」とステージ上で激怒し突っ込んだ「NGワード」
NEWSポストセブン
対策は万全なのか(万博協会が公開した爆発事故現場の様子)
大阪万博メイン会場「夢洲2区」の安全性への懸念 万博協会のメタンガス発生に関する説明には大きな矛盾、次なる爆発事故のリスクも
週刊ポスト
一部メディアが盛んに報じている「佳子さまの結婚のお相手候補」(写真/宮内庁提供)
【本命は島津家の御曹司か?】過熱する佳子さま「結婚相手報道」 眞子さんと小室圭さんの騒動で「佳子さまのお相手のハードルが上がった」
週刊ポスト
日本中を震撼させた事件の初公判が行われた
【悲劇の発端】瑠奈被告(30)は「女だと思ってたらおじさんだった」と怒り…母は被害者と会わないよう「組長の娘」という架空シナリオ作成 ススキノ事件初公判
NEWSポストセブン
長所は「どこでも寝られるところ」だと分析された(4月、東京・八王子市。時事通信フォト)
愛子さま、歓迎会の翌日の朝に遅刻し「起きられませんでした」と謝罪 “時間管理”は雅子さまと共通の課題
NEWSポストセブン
中村芝翫と三田寛子
《愛人との半同棲先で修羅場》それでも三田寛子が中村芝翫から離れない理由「夫婦をつなぎとめる一通の手紙」
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告
【父親とSMプレイの練習していた】瑠奈被告(30)の「女王様になりたい」に従った従順な両親の罪
NEWSポストセブン
佳子さま
【不適切なクレームが増加?】佳子さまがギリシャ訪問中に着用のプチプライス“ロイヤルブルーのニット”が完売 それでもブランドが喜べない理由
女性セブン
中村芝翫と三田寛子(インスタグラムより)
《三田寛子が中村芝翫の愛人との“半同棲先”に突入》「もっとしっかりしなさいよ!」修羅場に響いた妻の怒声、4度目不倫に“仏の顔も3度まで”
NEWSポストセブン