芸能

立川流の新年会 談志を喜ばせることが最大の験担ぎだった

立川談志さんを喜ばせることが験担ぎだったという(写真/時事通信社)

立川談志さんを喜ばせることが験担ぎだったという(写真/時事通信社)

 日本に脈々と残る“験担ぎ”。その道の「プロ」として、長い歴史の中で成功を重ねてきた人々はどんな験を担いでいたのだろうか。それをひもとくと、幸せへの近道が見えてくるはず……。

 江戸時代からの長い歴史を持つ落語にも験担ぎがある。まずは、林家一門・海老名家の年越しに関する験担ぎだ。

「先代の林家三平さん(享年54)・海老名香葉子さん(87才)夫妻の代から、大晦日に一門の落語家や取材関係者を呼んで、夜通しで宴会をするのが恒例なのですが、元日には獅子舞を呼び、一門の皆の頭をかじらせ、その年の健康と発展を願うそうです」(落語関係者)

 獅子舞が「噛みつく」のは「神がつく」と置き換えられ、縁起物とされる。獅子の置物を家に置くだけでも厄除けの意味はあるという。

 7代目立川談志さん(享年75)が創設した「立川流」にも、こんな験担ぎが。立川流の落語家で『デキる人はゲンを担ぐ』(神宮館)の著者・立川談慶さんは次のように語る。

「師匠談志の誕生日でもある1月2日には新年会が行われますが、その前に一門全員で紋付袴を着て根津神社(東京・文京区)にお参りをします。師匠は神仏に頼らないかたですが、奥さんの病気を治してくれたと大切にして、毎日参拝していました。

 新年会では北原謙二の『ふるさとのはなしをしよう』と関敬六の『浅草の唄』を一門全員で歌って踊りました。歌も踊りも師匠が大好きだったもの。立川流にとっては“師匠を喜ばせること”そのものが、最大の験担ぎでした」

※女性セブン2021年1月8日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

遺体には電気ショックによる骨折、擦り傷などもみられた(Instagramより現在は削除済み)
《ロシア勾留中に死亡》「脳や眼球が摘出されていた」「電気ショックの火傷も…」行方不明のウクライナ女性記者(27)、返還された遺体に“激しい拷問の痕”
NEWSポストセブン
当時のスイカ頭とテンテン(c)「幽幻道士&来来!キョンシーズ コンプリートBDーBOX」発売:アット エンタテインメント
《“テンテン”のイメージが強すぎて…》キョンシー映画『幽幻道士』で一世風靡した天才子役の苦悩、女優復帰に立ちはだかった“かつての自分”と決別した理由「テンテン改名に未練はありません」
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)と稲川会の内堀和也会長
《ヤクザの“ドン”の葬儀》六代目山口組・司忍組長や「分裂抗争キーマン」ら大物ヤクザが稲川会・清田総裁の弔問に…「暴対法下の組葬のリアル」
NEWSポストセブン
1970~1990年代にかけてワイドショーで活躍した東海林さんは、御年90歳
《主人じゃなかったら“リポーターの東海林のり子”はいなかった》7年前に看取った夫「定年後に患ったアルコール依存症の闘病生活」子どものお弁当作りや家事を支えてくれて
NEWSポストセブン
テンテン(c)「幽幻道士&来来!キョンシーズ コンプリートBDーBOX」発売:アット エンタテインメント
《キョンシーブーム『幽幻道士』美少女子役テンテンの現在》7歳で挑んだ「チビクロとのキスシーン」の本音、キョンシーの“棺”が寝床だった過酷撮影
NEWSポストセブン
女優の趣里とBE:FIRSTのメンバーRYOKIが結婚することがわかった
女優・趣里の結婚相手は“結婚詐欺疑惑”BE:FIRST三山凌輝、父の水谷豊が娘に求める「恋愛のかたち」
NEWSポストセブン
タレントで医師の西川史子。SNSは1年3ヶ月間更新されていない(写真は2009年)
《脳出血で活動休止中・西川史子の現在》昨年末に「1億円マンション売却」、勤務先クリニックは休職、SNS投稿はストップ…復帰を目指して万全の体制でリハビリ
NEWSポストセブン
中川翔子インスタグラム@shoko55mmtsより。4月に行われた「フレンズ・オブ・ディズニー・コンサート2025」には10周年を皆勤賞で参加し、ラプンツェルの『自由への扉』など歌った。
【速報・中川翔子が独立&妊娠発表】 “レベル40”のバースデーライブ直前で発表となった理由
NEWSポストセブン
奈良公園で盗撮したのではないかと問題視されている写真(左)と、盗撮トラブルで“写真撮影禁止”を決断したある有名神社(左・SNSより、右・公式SNSより)
《観光地で相次ぐ“盗撮”問題》奈良・シカの次は大阪・今宮戎神社 “福娘盗撮トラブル”に苦渋の「敷地内で人物の撮影一切禁止」を決断 神社側は「ご奉仕行為の妨げとなる」
NEWSポストセブン
“凡ちゃん”こと大木凡人(ぼんど)さんにインタビュー
「仕事から帰ると家が空っぽに…」大木凡人さんが明かした13歳年下妻との“熟年離婚、部屋に残されていた1通の“手紙”
NEWSポストセブン
太田基裕に恋人が発覚(左:SNSより)
人気2.5次元俳優・太田基裕(38)が元国民的アイドルと“真剣同棲愛”「2人は絶妙な距離を空けて歩いていました」《プロアイドルならではの隠密デート》
NEWSポストセブン
『ザ・ノンフィクション』に出演し話題となった古着店オーナー・あいりさん
《“美女すぎる”でバズった下北沢の女子大生社長(20)》「お金、好きです」上京1年目で両親から借金して起業『ザ・ノンフィクション』に出演して「印象悪いよ」と言われたワケ
NEWSポストセブン