2018年平昌五輪のスピードスケート女子500メートル決勝で、小平奈緒と韓国のイ・サンファが肩を抱き合ったシーンを思い出してほしい。あれを見た韓国の若者の日本に対するイメージは大きく変わったはずです。言葉より強いメッセージを世界に発信できる力が五輪にはある。“開催を1年待ってくれ”と言った日本には、開催に向け最後まで努力をする義務がある」
1972年ミュンヘン五輪の平泳ぎ100メートルで金メダル、200メートルで銅メダルを獲得した医療創生大学副学長の田口信教氏もアスリートの立場から五輪開催を熱望する。
「選手にとっても五輪は最大の目標であり、レベルアップの大きなチャンス。ぜひ五輪でしかできない貴重な経験をさせてあげたい。そのために選手たちも自覚を持って自己管理してほしい。
開催までにワクチンが間に合わなければ観客を最低限に減らしてもいいと思う。現代の放送技術なら、テレビでもスポーツの面白さは臨場感をもって伝えられる」
※週刊ポスト2021年1月29日号