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コロナ補償で「いつもより儲かった」バー店主の月次決算公開

同じ時短にも天国と地獄がある(時事)

同じ時短にも天国と地獄がある(時事)

 飲食店に対する営業自粛要請には不満が多い。大手を対象外とした東京都では、「それなら要請には応じられない」と通常営業するチェーン店が続出し、都は慌てて「大手にも補償する」と方針転換する醜態を見せた。

 それでも不公平はなくならない。少し考えればわかることだが、1日の売り上げが2万円の喫茶店が、20時に閉店するだけで6万円もらえるのなら、ただオイシイ話である。一方で、1日20万円売り上げる居酒屋であれば、儲けの出る夜の営業を諦めて6万円をもらっても、デメリットのほうが大きい。また、普段は「20:30閉店」という店が、閉店を30分繰り上げただけで6万円もらえるケースがある一方、20時~24時が定時だったキャバクラなどは、まったく営業できなくなるのに、補償されるのは同じ6万円。さらに、もともと20時閉店だった店は1円ももらえない。20:30閉店のケースとは雲泥の差だ。

 急を要する支援策だから仕方ない面があることは確かである。とはいえ、昨年4月にすでに緊急事態宣言を経験し、その時にも似たような問題が報告され、そして第3波が警告されていた昨年秋には、野党からも補償のための制度設計や法改正を呼び掛ける声があがっていたのだから、菅政権がそれを無視して、Go Toだ、オリンピックの準備だと自分たちの利権に走っていた責任は極めて重い。

 不正受給は言語道断だが、きちんと制度に沿って補償金が受け取れるなら、苦しいコロナ禍に、「もらえるものはもらっておこう」と考えるのは経営者として当然だ。『週刊ポスト』(1月25日発売号)では、補償で儲けた店、損した店の不公平について詳しく報じているが、そこで掲載できなかった都内のバーのケースを紹介しよう。

 店主のA氏は3店のバーを経営し、それぞれ定休はなく深夜が書き入れ時。今回は3店舗とも時短に応じて1日6万円の補償を受けることを決めた。結論を先に言うと、それによって普段よりはるかに儲かるという。

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