それ以外にも、「おでこタッピング」という簡単な方法もある。イスラエルのベン-グリオン大学が、複数の研究をもとに、ストレスや不安の解消に効果があると結論づけている方法だ。
「1つのことに意識を向けたまま、同時に別のことを処理する能力を、脳の『ワーキングメモリ』といいますが、この能力には限りがあります。
つまり、ひたいをトントンと叩くと、指の動きやひたいの感覚の情報を処理することに脳が使われて、ネガティブな考えから“気をそらす”ことができるのです。
また、皮膚への刺激が中枢神経に作用すると、エンドルフィン、エンケファリンといった鎮静作用や不安をやわらげる作用のある脳内物質を分泌させます」(杉浦さん)
さらに、米ニューヨーク市聖路加病院の実験では、「おでこタッピング」を30秒×4セット行ったことで、食欲抑制効果も見られたという。
「ウォーキングもストレスから気をそらすのに役立ちます。体を動かすことは幸せホルモンのセロトニンの分泌を促すため、より健康的な方法だといえます。20分運動するだけで、その後12時間もの間、セロトニンによる幸福感が持続するといわれています」(杉浦さん)
※女性セブン2021年2月18・25日号