日本では、セクシー女優とスカウトマンがモデレーターを務めるルームで「ギャラ飲み」の話が交わされていたが、そこの盛り上がりと会話のゆくえが危ういものだったと指摘されている。そのルームにはセクシー女優を目当てに男性ユーザーが次々と入ってきており、ギャラ飲みに興味を示している人もいた。トークが盛りあがった末にリアルイベント、この場合はギャラ飲みが実行されることそのものは悪いこととは言えないだろう。だが、ギャラ飲みの先の親密なお付き合いについても金額次第で応じさせられると段取りする人があらわれたら、法律を犯す領域に踏み込んでしまう危険が高くなる。
ルームの中で交わした会話の音声は録音されない、つまりアーカイブが残らないので、ここだけの話としてオフレコの話をしている人は多い。規約上、話したことの録音、記録も禁止されており、それも安心感を高めているようだ。しかし、Instagramの24時間で消えるストーリーズも、実際には保存されてTwitterなどに転載され、ネット炎上することも珍しくない。なのでClubhouseであっても保存ツールが作られてしまう可能性は大きいし、そういったものがなくても、単純にトークを聞くときにスマホへICレコーダーを近づけて録音してしまえば……記録されて流出する可能性はあるので、注意は必要だろう。既に藤田ニコルさんがClubhouseで話した内容が雑誌で記事化されており、保存されないというのはあくまで幻想に過ぎなかったことがわかっている。
ライブ(生)で聞くこと、話すことにこだわる音声SNSについては、犯罪に関わるまでゆかずとも、単純に中毒性が高く、「時間泥棒」「時間が溶ける」という声も多い。
コロナ禍にぴったりの楽しいサービスだが、個人情報を漏らしすぎないこと、悪意を持った相手も混じっている可能性があることなどを知った上で、リスクに気をつけながら使うようにしてほしい。