ライフ

「おひとりさま」の認知症対策 自分で気付く方法を専門家解説

一人暮らしでも認知症の兆候に気づくには(写真はイメージ)

一人暮らしでも認知症の兆候に気づくには(写真はイメージ)

 65歳以上のひとり暮らしの人口は1980年に男女合わせて約90万人だったが、2017年には約627万人に増加した。人生100年時代、ひとり暮らしが長期間にわたるケースが今後増えると予測される。

「おひとりさま世帯」では、どう認知症対策を考え、どのように“セルフチェック”すればいいのか。『週刊ポストGOLD 認知症と向き合う』で、介護アドバイザーの横井孝治氏はこう解説する。

「“自分は認知症になるかもしれない”ではなく、“自分は認知症になる”という心構えを普段から持つことが肝要です。認知症は10~20年のスパンで進行して、周りが気付いた時には手遅れということが多い。それだけ、自分では気付きにくい疾患だと、危機感を持つようにしましょう」

 横井氏は「普段からのセルフチェックがより大切になる」と説明する。東京都が作成した「自分でできる認知症の気づきチェックリスト」(別掲)は使いやすい。

「不安を感じたら、医師に相談しましょう。ただし、かかりつけの病院ではなく専門医に行きたい。顔見知りの医者だと、『あなたぐらいの年齢だと物忘れがあっても普通ですよ』と見過ごされてしまうことがあります。“不安があれば専門医”が認知症治療の鉄則です」(横井氏)

 まずは「物忘れ外来」で専門医に診てもらうのが望ましい。また、「地域包括支援センター」に相談することも有効な手だ。

 横井氏は、「認知症を患っても適切な治療とサポートがあれば、一人での生活は続けられる」と言う。その上で、特に注意したい点をこう語る。

「記憶力が低下したなら、メモを残すなど自分でできる対処法もあります。ただ、『理解力の衰え』には注意が必要です。料理の手順が分からなくなるなど、生活に支障が出てきます。テレビを見ていてストーリーが追えなくなってきた、新聞を読んでいて意味がわからなくなってきたという症状を自覚したら、迷わず病院に行きましょう」

関連記事

トピックス

10月22日、殺人未遂の疑いで東京都練馬区の国家公務員・大津陽一郎容疑者(43)が逮捕された(時事通信フォト/共同通信)
《赤坂ライブハウス刺傷》「2~3日帰らないときもあったみたいだけど…」家族思いの妻子もち自衛官がなぜ”待ち伏せ犯行”…、親族が語る容疑者の人物像とは
NEWSポストセブン
ミセス・若井(左、Xより)との“通い愛”を報じられたNiziUのNINA(右、Instagramより)
《ミセス若井と“通い愛”》「嫌なことや、聞きたくないことも入ってきた」NiziU・NINAが涙ながらに吐露した“苦悩”、前向きに披露した「きっかけになったギター演奏」
NEWSポストセブン
「ラオ・シルク・レジデンス」を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
「華やかさと品の良さが絶妙」愛子さま、淡いラベンダーのワンピにピンクのボレロでフェミニンなコーデ
NEWSポストセブン
クマ被害で亡くなった笹崎勝巳さん(左・撮影/山口比佐夫、右・AFP=時事)
《笹崎勝巳レフェリー追悼》プロレス仲間たちと家族で送った葬儀「奥さんやお子さんも気丈に対応されていました」、クマ襲撃の現場となった温泉施設は営業再開
NEWSポストセブン
役者でタレントの山口良一さん
《笑福亭笑瓶さんらいなくなりリポーターが2人に激減》30年以上続く長寿番組『噂の!東京マガジン』存続危機を乗り越えた“楽屋会議”「全員でBSに行きましょう」
NEWSポストセブン
11月16日にチャリティーイベントを開催した前田健太投手(Instagramより)
《いろんな裏切りもありました…》前田健太投手の妻・早穂夫人が明かした「交渉に同席」、氷室京介、B’z松本孝弘の妻との華麗なる交友関係
NEWSポストセブン
高市早苗氏が首相に就任してから1ヶ月が経過した(時事通信フォト)
高市早苗首相への“女性からの厳しい指摘”に「女性の敵は女性なのか」の議論勃発 日本社会に色濃く残る男尊女卑の風潮が“女性同士の攻撃”に拍車をかける現実
女性セブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)
《1日で1000人以上と関係を持った》金髪美女インフルエンサーが予告した過激ファンサービス… “唾液の入った大量の小瓶”を配るプランも【オーストラリアで抗議活動】
NEWSポストセブン
日本全国でこれまでにない勢いでクマの出没が増えている
《猟友会にも寄せられるクレーム》罠にかかった凶暴なクマの映像に「歯や爪が悪くなってかわいそう」と…クレームに悩む高齢ベテランハンターの“嘆き”とは
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)と稲川会の内堀和也会長
六代目山口組が住吉会最高幹部との盃を「突然中止」か…暴力団や警察関係者に緊張が走った竹内照明若頭の不可解な「2度の稲川会電撃訪問」
NEWSポストセブン
警視庁赤坂署に入る大津陽一郎容疑者(共同通信)
《赤坂・ライブハウス刺傷で現役自衛官逮捕》「妻子を隠して被害女性と“不倫”」「別れたがトラブルない」“チャリ20キロ爆走男” 大津陽一郎容疑者の呆れた供述とあまりに高い計画性
NEWSポストセブン
無銭飲食を繰り返したとして逮捕された台湾出身のインフルエンサーペイ・チャン(34)(Instagramより)
《支払いの代わりに性的サービスを提案》米・美しすぎる台湾出身の“食い逃げ犯”、高級店で無銭飲食を繰り返す 「美食家インフルエンサー」の“手口”【1か月で5回の逮捕】
NEWSポストセブン