◆お風呂はいつ入るのがいい?
私たちは体の熱を放出しながら眠りにつくため、布団に入る直前に入浴したのでは、体内の体温である深部体温が高すぎてなかなか眠ることができない。90〜120分くらい前に入ると、ほてった体温も落ち着く。どうしても直前にしか入浴時間が取れない場合はシャワーにしよう。
◆お酒を飲むとよく眠れる?
お酒を飲むと寝つきがよくなるが、リバウンドがある。
「アルコールは体内で代謝されるとアセトアルデヒドに変わります。そのとき覚醒作用が起こり、途中で目が覚めます」(内村さん)
寝酒が習慣になると耐性ができてしまい、酒量が増えるので注意しよう。
◆夜勤・徹夜明けの次の日はどう眠る?
夜勤や仕事などで徹夜したら、帰宅後は眠気をがまんせず、そのまま就寝したくなるのが人情。だが、「帰宅後、15~30分程度昼寝をして、夜早く寝る」が正解だ。短い時間、体を休めて、夜まで本格的な睡眠はがまんしよう。これは、体内時計が昼夜逆転しないようにするため。そして、徹夜明けの日は、夜早めに眠りにつくのが正しい対処法だ。
【プロフィール】
内村直尚さん/睡眠障害のエキスパート。久留米大学医学部神経精神医学部教授。同大学の学長で、主任教授も務める。著書に『不眠とストレス』(創元社)など。
取材・文/北 武司
※女性セブン2021年3月11日号