国内

棋士と学歴 今も「バカだから東大、天才だから棋士」の特別な世界なのか

高校を自主退学して話題となった藤井聡太二冠(時事通信フォト)

高校を自主退学して話題となった藤井聡太二冠(時事通信フォト)

「4強時代」と言われる将棋界。渡辺明名人(棋王、王将とあわせ三冠)、豊島将之竜王(叡王とあわせ二冠)、藤井聡太二冠(王位・棋聖)、永瀬拓矢王座の4人が頂点に君臨し、群雄割拠の世界となっている。その一角をなす藤井二冠が高校を自主退学し、話題となった。最近の棋士の学歴はどうなっているのか。ジャーナリストの山田稔氏がレポートする。

 * * *
「タイトルを獲得できたことで将棋に専念したい気持ちが強くなりました。秋に意思を固め、数回学校と話し合いをした上、1月末日付で退学届けを提出いたしました。一層精進していく所存ですので、今後ともよろしくお願い申し上げます」

 2月16日、日本将棋連盟が発表した藤井二冠のコメントである。中高一貫校である名古屋大教育学部付属中学に在学中の14歳2か月でプロ入りし、2018年に高校に入学した藤井二冠。

藤井二冠の“決断”に好意的なコメント多数

 本来ならば、今年3月に卒業する予定だった。あと1か月で卒業というタイミングでの自主退学の背景には、二冠獲得に向かう中で対局スケジュールがハードとなるなど環境の激変が指摘されている。

「私立の高校なら出席日数不足などはなんとでもなるでしょうが、国立の付属では難しい。そもそも藤井二冠本人が高校入学にも消極的だったこともあり、一日でも早く将棋に専念できる環境をつくりたかったのではないでしょうか」(将棋界を取材するライター)

藤井聡太二冠(時事通信フォト)

藤井聡太二冠(時事通信フォト)

 ネット上には好意的なコメントが溢れ返った。

「あと少しでとかいう発想は凡人がするもの。将棋に命を懸けるくらいの思いなんでしょう。大きく羽ばたいてください」
「いまが藤井二冠にとって将棋にとことん打ち込む時期なんでしょう。若者の決断を頼もしく思います」
「あるものに秀でていれば学校に行く必要はない。何もできないから大学に行くのだ。藤井二冠には拍手喝采」

 18歳の天才棋士の決断は、それ自体が大きなニュースとなり、人々に考えるきっかけを与えているのだ。

関連記事

トピックス

元通訳の水谷氏には追起訴の可能性も出てきた
【明らかになった水原一平容疑者の手口】大谷翔平の口座を第三者の目が及ばないように工作か 仲介した仕事でのピンハネ疑惑も
女性セブン
歌う中森明菜
《独占告白》中森明菜と“36年絶縁”の実兄が語る「家族断絶」とエール、「いまこそ伝えたいことが山ほどある」
女性セブン
伊勢ヶ濱部屋に転籍した元白鵬の宮城野親方
元・白鵬の宮城野部屋を伊勢ヶ濱部屋が“吸収”で何が起きる? 二子山部屋の元おかみ・藤田紀子さんが語る「ちゃんこ」「力士が寝る場所」の意外な変化
NEWSポストセブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
《家族と歩んだ優しき元横綱》曙太郎さん、人生最大の転機は格闘家転身ではなく、結婚だった 今際の言葉は妻への「アイラブユー」
《家族と歩んだ優しき元横綱》曙太郎さん、人生最大の転機は格闘家転身ではなく、結婚だった 今際の言葉は妻への「アイラブユー」
女性セブン
今年の1月に50歳を迎えた高橋由美子
《高橋由美子が“抱えられて大泥酔”した歌舞伎町の夜》元正統派アイドルがしなだれ「はしご酒場放浪11時間」介抱する男
NEWSポストセブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
STAP細胞騒動から10年
【全文公開】STAP細胞騒動の小保方晴子さん、昨年ひそかに結婚していた お相手は同い年の「最大の理解者」
女性セブン
年商25億円の宮崎麗果さん。1台のパソコンからスタート。  きっかけはシングルマザーになって「この子達を食べさせなくちゃ」
年商25億円の宮崎麗果さん。1台のパソコンからスタート。 きっかけはシングルマザーになって「この子達を食べさせなくちゃ」
NEWSポストセブン
逮捕された十枝内容疑者
《青森県七戸町で死体遺棄》愛車は「赤いチェイサー」逮捕の運送会社代表、親戚で愛人関係にある女性らと元従業員を……近隣住民が感じた「殺意」
NEWSポストセブン