天才集団のスタイルに「解」はない
将棋界に身を置くプロたちは、年間に4人しかなれない棋士という超難関をくぐり抜けてきた天才集団である。その思考方法、価値観、哲学は多種多様で、そのスタイルにひとつの解があるものではない。
自分なりの哲学、思考、価値観に基づいて自らの道を切り拓いているのだろう。大学進学を選択し、相乗効果をもたらしている棋士もいれば、大学には目もくれず将棋の世界に専念して活躍している棋士もいる。
かと思えば、奨励会退会後、アマチュアの世界に身を置きながら棋士編入試験を経て41歳でプロ棋士となった今泉健司五段(47)のようなケースもある。群雄割拠が続く盤上の世界は今後、ますます多彩になっていくだろう。