飲みニケーションにも細心の注意を
【解答と解説】(解答はそれぞれ5点満点)
(問1)【1】‐0点、【2】‐2点、【3】‐5点
【1】「えっ、どうして? 的確なアドバイスだと思うけど」
【2】「で、そのときキミは何も言わなかったの?」
【3】「『手伝う』じゃないよね。『ヨメさん』も失礼だし」
(解説)【1】の反応は「何もわかっていない」ことが見事に露呈していて、彼女を心の底から落胆させるでしょう。【2】は、じつはとても重要な質問。そこで何も言わなかったとしたら、森元会長の「差別発言」を笑って聞いていた側を責める資格はありません。ただ、彼女が望んでいるのは、自分を省みるきっかけになる刺激的な議論ではなく、うわべの共感を得ることです。ここは【3】のリアクションで、この場だけ盛り上がっておきましょう。
(問2)【1】‐0点、【2】‐5点、【3】‐3点
【1】「ご主人が納得なさっていれば問題ないと思いますよ」
【2】「アハハ、そうなんですか。社長らしくて素敵です」
【3】「女性だからって料理が得意である必要はないですよね」
(解説)おそらくその社長は、旧来の男女の役割分担への疑問とか、そういう話をしたいわけではありません。「そうか、『サバサバした私』を見せたいんだな」と解釈して、【2】のように返すのがベストです。【3】もそのとおりですけど、社長のニーズは満たしていないかも。こう言いつつ、じつはそれなりに料理が得意という可能性もあります。「ご主人」の納得云々の話を持ち出してくる【1】は、あまりに昭和すぎる残念な発想と言えるでしょう。
(問3)【1】‐5点、【2】‐1点、【3】‐0点
【1】「そうなんだ。パートナーがいるんだ。いいね」
【2】「言ってくれてありがとう。つらいことも多いだろうけど、がんばってね」
【3】「おいおい、俺はそのケはないから、口説かないでくれよ」
(解説)状況設定にやや無理がある気はしますが、そこは大目に見てください。相手がゲイやバイセクシャルだと知ると、【3】のような失礼極まりないセリフを言うヤツがいます。【2】の何となく意識が高そうなセリフは、自己満足臭が漂うだけで、けっこう大きなお世話。サラッとカミングアウトしてくれた心意気に応えて、【1】のようにサラッと祝福しましょう。驚きや動揺を押し隠して、いかに男女のカップルの話と同じように語るかが勝負です。