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2021.04.04 07:00  NEWSポストセブン

ユニクロ1強時代に考える 薄れゆく「ファッションへの渇望」

「ユニクロ1強時代」はいつまで続くか

 要するに、今のマス層が抱くファッションへの興味のほとんどをユニクロが占めているといえます。それ以外だとジーユー、しまむら、無印良品、ワークマン、ハニーズくらいでしょうか。

 いまやデザイナーズブランドやファッションビルブランドはニッチな愛好家のためのブランドになってしまっていると感じられます。特に2009年(前回の+Jスタート時)以降、それが深化しているのではないでしょうか。

 2009年頃に若者の間で起きたH&M、フォーエバー21、ZARAなどに対するファストファッション人気は短命に終わりました。あの時の行列を作った若者たちにとって、外資ファストファッションは一過性のブームだったのでしょうが、今はユニクロ、ジーユーあたりがマスにとって息の長い「ファッション」になっているのだと感じます。

 もっと過去に遡れば、高度経済成長から2000年くらいまで日本人は「ファッションに対する渇望」が強くあり、それが短期間で、ベルボトムブーム、DCブランドブーム、ソフトジーンズブーム、ビンテージジーンズブーム、アムラーブーム、裏原宿ブーム……など様々なファッションブームを生み出してきました。

 しかし、物が行き渡った結果、その渇望が薄れてしまったのではないでしょうか。逆に言えばそれこそが「成熟社会」とも言えますが……。自分自身を振り返ってみても加齢のせいもあり、20年前、30年前ほどファッションへの渇望はありません。

 ユニクロとジーユーを擁するファーストリテイリング1強の時代はこれからも続くでしょう。もし揺らぐことがあるなら、それは柳井正会長が完全に引退し、その後継者が施策に失敗したときです。

 しかし、そうなっても2000年前後のころのようなファッションへの「強い渇望」は戻っては来ないと思っていますので、アパレル各社はそれを前提として事業を組み立てる必要があるでしょう。

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