カフェ巡り、プチ旅行もひとりが楽しい
そんな辛酸さんにとってのソロ活の場は、カフェがメインだという。都会の雑踏から離れ、広々とした空間にオープンするカフェをチェックしては訪れている。
「最近は東京・墨田区の『東京ミズマチ』によく行きますね。東京スカイツリータウンと浅草の間に昨年オープンした東武鉄道高架下の商業施設で、カジュアルダイニングやカフェなどが並び、天気のよい日は隅田川沿いの散歩が心地いいんです」
ここのカフェで仕事をしたり、ショッピングを楽しんでいるという。ほかにも、葛西臨海公園駅(JR京葉線)に今年オープンした『Ff』や、埼玉県の『ところざわサクラタウン』などにも足を延ばしては、プチ旅行気分を味わっている。
また、最近“プチ旅行”として特にハマっているのが、京急電鉄が発売している『みさきまぐろきっぷ』を活用したひとり旅だという。
「神奈川県の三浦半島をお得に巡れる切符なんです。遠くに行かなくても、特別なことをしなくても、ひとりの時間を楽しめれば、ソロ活は成功だと思っています」
さらに、地図を眺めれば家に居ながらにして旅行気分が味わえるとすすめてくれた。
「東京・日本橋に『ぶよお堂』という地図専門店があるのですが、そこでよく地図を買っています。北海道木古内町にある『幸連沼』や神奈川県足柄上郡松田町の『シダンゴ山』など、珍しい地名を見つけては、どんな理由からその名前になったのか、想像したり調べたり、その地に思いをはせるのも楽しいですよ」
ひとり時間の醍醐味を語る達人はとても楽しそうだった。それは、人に理解してもらおうというより、“自分を楽しませたい”という思いが強いからに見えた。誰かのためにがまんしてきた人こそ、自分を幸せにするソロ活、試してみませんか?
【プロフィール】
辛酸なめ子さん(46才)/漫画家・コラムニスト。武蔵野美術大学短期大学部デザイン科卒業。人間観察が得意で、恋愛論などを独自の鋭い切り口で展開する。『おしゃ修行』『無心セラピー』(ともに双葉社)など著書多数。
【DATA】
■「東京ミズマチ」
住所:東京都墨田区向島1
■「Ff」
住所:東京都江戸川区臨海町6-3-4
■「ところざわサクラタウン」
住所:埼玉県所沢市東所沢和田3-31-3
■「ぶよお堂」
住所:東京都中央区日本橋3-8-16
■「みさきまぐろきっぷ」京急ご案内センター
料金:京急の電車とバス乗車券が2日間乗り放題、食事券や施設利用券などもついて3050円~
■「神奈川県立近代美術館 葉山」
住所:神奈川県三浦郡葉山町一色2208-1
料金:企画展の観覧料は展覧会によって異なる(中庭やレストランは入場無料)
※女性セブン2021年4月15日号