この一部始終について、日韓関係に詳しいジャーナリストは「韓国のネット上では、意外にも《日本不買運動の時期になんでコラボしているの?》《親日帝国主義の亡霊》など、ネイバーフッドよりもヘリノックスへの批判の方が目立っていましたね」と解説をする。
「韓国内において“親日企業”とみなされるのはリスクでしかなく、それが原因で炎上しないために、ヘリノックスもあえて激しく怒っているように思えます。ただ、日韓関係が最悪の状態で高止まりしている中で、さらに溝を深める要素となったのは間違いない」(日韓関係に詳しいジャーナリスト)
これまでも、日韓の歴史的な遺恨が、様々な分野に影響を及ぼした例は枚挙にいとまがない。記憶に新しいところでも、昨年、アニメ『鬼滅の刃』の主人公・竈門炭治郎の耳飾りが「旭日旗に似ている」と批判があり、韓国版はデザインの変更を余儀なくされた。
「韓国では反日感情が強い人が依然多くいます。今回の“IJNグレー”はカラー材に一般使用されている表記。アウトドア用品ということもあって、ミリタリーをイメージして、この色を選んだのでしょう。しかし、韓国で発売することを踏まえて、もう少し慎重になるべきだったのかもしれませんね」(前出・日韓関係に詳しいジャーナリスト)
韓国側が過敏な部分もあるかもしれないが、日韓のコラボ商品に日本帝国海軍の名前を冠するのは、やや伸介氏の詰めの甘さも窺える。
この件についてネイバーフッドに聞いたが、「本件に関して未回答でお願い致します(本文ママ)」という返答が送られてきた。
ネイバーフッドは素早く“火消し”に動いた。ビジネスパートナーの怒りも治まっていればいいのだが。