番組という大きな家族とともに。家庭に帰れば守るべき家族がいる
ファッション誌『メンズノンノ』の専属モデルを経て1995年に映画『花より男子』で俳優デビュー。正統派二枚目の爽やかな顔立ちとソフトな印象で数々のドラマや舞台で活躍する一方、2007年からは『王様のブランチ』(TBS)のMCを10年務めて、司会者としても大きな知名度を得た。
ブランチ卒業後も、長寿クイズ番組『パネルクイズ アタック25』(テレビ朝日)や『うたコン』(NHK)の司会を務めるなど経験豊富な谷原も、時事ネタを取り扱う情報番組のMCは初めて。「放送前の張りつめた空気も特有」だという。
「これまで司会をさせていただいた番組は歌やクイズ、グルメなどのエンタメ系の情報を中心に取り扱う、いわゆるハレの日の番組でした。『めざまし8』は、生活に密着した情報番組です。特に時事ニュースを扱う8時台は緊張します。
新型コロナウイルスというトピックでも、視聴者の皆さんにそれぞれの立場や意見がある。どちらかに偏ることがないように、でもぼくなりのメッセージもしっかり伝えたい、となると落としどころに迷うこともあります。ニュースの受け手でしかなかったので、伝える立場になったいま、ぼく自身、毎日が勉強です」
22年続いた前番組『とくダネ!』の後継番組の顔という大役に、オファー時は戸惑いもあった。3男3女の父親でもある谷原は、子供への影響も考えたと打ち明ける。
「幼稚園の年長から高校3年生までの子供がいますから、『お前のお父さん、あんなことを言ってる』とからかわれたりしないかと、心配もありました。
一方で、これまでいろいろな番組でMCや司会を経験してきて、自分の中で“いつか帯番組をやってみたい”と目標に掲げていたところもあったんです。小倉智昭さんが『とくダネ!』を22年やってこられたことを考えると、いまから20年後、ぼくは70才。いま引き受けないと次はないと思いました。幸運の女神には後ろ髪はないですから」