2007年、36歳の頃の大久保佳代子と光浦靖子
「大久保さんの芸人としての魅力は、いつもクールで冷静なところです。自分でも『感情があんまりない』と語っている通り、どんなことがあっても淡々としています。
彼女はキツい下ネタを口にしたり、イケメンの共演者に絡んだりすることもありますが、そこに悪い意味での生々しさがないのです。どこかカラッとしているからこそ、見ている方も明るく気楽にそれを笑うことができます」
さらに、1990年代に芸能界デビューを果たしたオアシズの2人の活躍を、ラリー遠田氏は“先駆者”としても評価する。
「女性芸人がまだほとんどテレビに出ていなかった時代に、大久保さんと相方の光浦靖子さんは単身でバラエティ番組に乗り込んでいった先駆者です。そんな彼女たちを尊敬して慕っている後輩の女性芸人も大勢います」(ラリー遠田氏)
お笑いコンビ・相席スタートの山崎ケイが“ポスト大久保佳代子”と呼ばれるなど、後続する女性芸人に少なくない影響を与えている大久保。50代を迎え、彼女の存在感はますます大きくなっていくのではないだろうか。
◆取材・文/細田成嗣(HEW)