だからこそ、今回の舞台では負けられない。
同じ勝負服の1番人気馬グレナディアガーズは1勝馬ながら無抽選で出走できた朝日杯FSであっという間にGⅠ馬となり、年明けすぐにファルコンSからNHKマイルカップというローテーションを発表した。このレースが目標ではないのだろうが、あっさりクリアしてもおかしくない。会員は日本のクラシックなどを遥かに超える夢のために300万円を出資したのだろう。
シンザン記念のピクシーナイトは先手を取ると、余裕ある逃げ切り勝ち。前走では先を見据えての仕上げだったという。
その他アネモネS快勝10日後に桜花賞回避を決断したアナザーリリックも、その悔しさを晴らしたいところ。ノーザンファーム生産馬以外では、やはりクラシックを目指しながら弥生賞6着のあとトライアルで結果を出したタイムトゥヘヴンあたり。
このレースでおなじみのクロフネ産駒もダイワメジャー産駒もいない今年のNHKマイルカップ。ならばクロフネ以来の外国産、それもドイツ生まれのシュネルマイスターが牽引するというのが、日本競馬の新たな潮流になりはしないだろうか。
●ひがしだ・かずみ/伝説の競馬雑誌「プーサン」などで数々のレポートを発表していた競馬歴40年、一口馬主歴30年、地方馬主歴20年のライター。