国内

吉村知事に大阪府民の怒り沸騰 在阪メディアの「共犯関係」も問題

吉村洋文・府知事への厳しい声が相次ぐ(写真/共同通信社)

吉村洋文・府知事への厳しい声が相次ぐ(写真/共同通信社)

 新型コロナウイルスの感染爆発に歯止めがかからない大阪。3度目の緊急事態宣言を経て、吉村洋文・府知事に対する府民の怒りも沸騰している。

「この病院のコロナ病床は本来5床なのに、保健所や救急隊の強い要請でコロナ疑いを含めた患者11人が入院中です。1人が重症化したため調整役の『大阪府入院フォローアップセンター』に連絡したが、転院先も見つからない。友人が勤める小さな病院ではコロナ患者とそれ以外の患者の病床を分けることすらできていません。大阪の医療現場は最悪の状況です」

 大阪府内の中規模総合病院に勤務する看護師は悲鳴を上げた。重症病床使用率がついに100%を超えた大阪では医療崩壊が現実となっている。

「感染者のうち入院できるのは10人に1人で、それ以外は自宅やホテルで療養を強いられています。療養中に呼吸不全になっても入院できなかったり、搬送先が決まるまで8時間も救急車の車内で酸素吸入したケースもある。自宅待機中に亡くなる患者も相次いでいます」(在阪ジャーナリスト)

 限界を迎えている医療現場の怒りの矛先は吉村知事に向かっている。前出の看護師が憤る。

「最大の過ちは2度目の緊急事態宣言を1週間早めて解除したことやと思います。あの時点でも大阪で変異株の死亡例が出ていたのに、吉村知事は解除に舵を切った。多くの医療従事者は『火事がまだ燃えているところに油を注いだようなもんや』と唖然としていました。吉村知事のせいで、大阪はオシマイや!」

テレビも同罪

 第1波で矢継ぎ早に対策を打ち出し、「コロナ対策の若きリーダー」と称賛された吉村知事だが、今や聞こえるのは失望の声ばかりだ。

「吉村さん、北新地を潰すつもりですか」

 と呼びかけるのは、キタの歓楽街の飲食店を束ねる北新地社交飲料協会理事長の東司丘興一氏だ。

「ずっと吉村さんを応援していたけど、最近は考えが変わりました。1度目の緊急事態宣言の時は、我々北新地の仲間は、ほぼ100%自粛に従いました。ところが、その後は多くの人が“いいかげんにせい”と声を上げ始めた。コロナ前は470軒ほどあった協会加盟店も、儲けもなく会費を払うのがしんどいと、いまや400軒を切ろうとしています。

 規制をやるならやるで明確な期限や罰則を設けるなど徹底した対策を講じるべきだった。あらゆる対策が場当たり的なんです。このままでは、江戸時代から続く北新地が終わってしまいます」

 吉村知事は「見回り隊」や「給付金」などの対策を講じているが、それも有名無実化している。天王寺駅近くで営業する飲食店店主が言う。

「『見回り隊』はひどいもんや。2人1組で巡回して、店の外から換気の状態やアクリル板の設置をチラッと見て、あとは店の人間と立ち話をするだけ。店内に入らへんのに、何の取り締まりもできんでしょう。

 時短や休業に応じた店への協力金も、前回は申請から支給まで2か月かかった。今回もいつ給付されるかわからない。店が潰れるのが先か、入金が先かというギリギリの状態ですわ」

関連記事

トピックス

芸能活動を再開することがわかった新井浩文(時事通信フォト)
「ウチも性格上ぱぁ~っと言いたいタイプ」俳優・新井浩文が激ヤセ乗り越えて“1日限定”の舞台復帰を選んだ背景
NEWSポストセブン
国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白(左/時事通信フォト)
「あなたは日テレに捨てられたんだよっ!」国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白「今の状態で戻っても…」「スパッと見切りを」
NEWSポストセブン
ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
小説「ロリータ」からの引用か(Aでメイン、民主党資料より)
《女性たちの胸元、足、腰に書き込まれた文字の不気味…》10代少女らが被害を受けた闇深い人身売買事件で写真公開 米・心理学者が分析する“嫌悪される理由”とは
NEWSポストセブン
渡邊渚さん(撮影/藤本和典)
「私にとっての2025年の漢字は『出』です」 渡邊渚さんが綴る「新しい年にチャレンジしたこと」
NEWSポストセブン
ラオスを訪問された愛子さま(写真/共同通信社)
《「水光肌メイク」に絶賛の声》愛子さま「内側から発光しているようなツヤ感」の美肌の秘密 美容関係者は「清潔感・品格・フレッシュさの三拍子がそろった理想の皇族メイク」と分析
NEWSポストセブン
国宝級イケメンとして女性ファンが多い八木(本人のInstagramより)
「国宝級イケメン」FANTASTICS・八木勇征(28)が“韓国系カリスマギャル”と破局していた 原因となった“価値感の違い”
NEWSポストセブン
今回公開された資料には若い女性と見られる人物がクリントン氏の肩に手を回している写真などが含まれていた
「君は年を取りすぎている」「マッサージの仕事名目で…」当時16歳の性的虐待の被害者女性が訴え “エプスタインファイル”公開で見える人身売買事件のリアル
NEWSポストセブン
タレントでプロレスラーの上原わかな
「この体型ってプロレス的にはプラスなのかな?」ウエスト58センチ、太もも59センチの上原わかながムチムチボディを肯定できるようになった理由【2023年リングデビュー】
NEWSポストセブン
「戦後80年 戦争と子どもたち」を鑑賞された秋篠宮ご夫妻と佳子さま、悠仁さま(2025年12月26日、時事通信フォト)
《天皇ご一家との違いも》秋篠宮ご一家のモノトーンコーデ ストライプ柄ネクタイ&シルバー系アクセ、佳子さまは黒バッグで引き締め
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組の抗争相手が沈黙を破る》神戸山口組、絆會、池田組が2026年も「強硬姿勢」 警察も警戒再強化へ
NEWSポストセブン