「面会時間は15分でした。最初に長女のことを伝えようと『警察から何の連絡もないし確証はないが、実は長女が……』と切り出したら、『そんな話はいらん』と一蹴されました。これまでも私が面会するときは裁判の話が中心で、家族の話をすることはなかったこともあり、それきり話すタイミングを逃してしまって。ただ、途中でまた長女の話になったので、『関西空港の連絡橋から落ちたらしい』と話しました。眞須美は少し不安げな表情でしたが、とくに慌てた様子は見せず、何も言いませんでした。確実なことがわかったらすぐに知らせると言いましたが、孫たちも亡くなっていたという情報は伝えられませんでした」
林眞須美死刑囚の長女は、毒物カレー事件が起きた当時は中学生。両親が逮捕されてからは、3人いる弟妹の面倒をよくみていたという。
親族が続ける。
「長女は僕に対し、(林眞須美死刑囚について)『もう出てこんでええわ』『会いたくもない』と言っていたけれど、それは本心じゃないと感じていました。芯がしっかりした子で、きょうだいの中でも一番強い子。波乱万丈の中で生きてきていますからね。今回、念のため長女の携帯電話にかけてみましたが、繋がらなかった」
長女は両親の支援集会や弁護団会議によく姿を見せており、林眞須美死刑囚の無実を訴えていた。今回、長女がこのような形で亡くなったことは、再審に何らかの影響を与えるのだろうか。
※記事内容を一部修正しました(6/14 12:40、6/15 19:35)