芸能

佐伯チズさん ALSだと告げられたときの「何かを悟ったような感じ」

「チズコーポレーション」代表取締役の佳之さん(写真左)はチズさんの実弟の息子に当たる。IT関連企業で役員を務めた後、チズさんより「佐伯を名乗り、会社を継いでほしい」と言われ、2017年に養子縁組をして息子に。7月にはチズさんの夢だったサロンを日本橋・茅場町(東京)にオープンする予定。写真は2019年3月、チズさんと一緒に参加した、ガラパーティの式典で撮影したもの

2019年3月、ガラパーティの式典に参加したチズさんと佳之さん(写真左)。

 美容家の佐伯チズさんが2020年6月5日に亡くなってから1年。先日、一周忌法要を終えたばかりだ。2020年3月23日にALS(筋萎縮性側索硬化症)と診断されたことを公表し、「決して諦めない」と、自らの思いを絞り出すように語ってからわずか2か月半後のことだった。あまりにも突然の発症、そして早すぎる進行に、本人と周囲はどう闘ったのか。チズさんの後継者である息子の佳之さんが、本誌・女性セブンに初めて語った。

「チズコーポレーション」代表取締役の佳之さんは、チズさんの実弟の息子に当たる。IT関連企業で役員を務めた後、チズさんより「佐伯を名乗り、会社を継いでほしい」と言われ、2017年に養子縁組をして息子に。7月にはチズさんの夢だったサロンを日本橋・茅場町(東京)にオープンする予定だ。

「それまで病気ひとつしたことがなく、健康診断を受けてもほとんどA判定だったので、まさかこのような深刻な病気になるなんて、本人も私たちもまったく想像していませんでした」(佳之さん・以下同)

「美肌師」として、チズさんは「ひとりでも多くの人をキレイにする」を目標に、病気を公表した後も、出版予定の本の制作を進めるなど、“キレイへの道”を伝え続けていたが、最期は自宅で力尽きた。

 訃報を受けた美容家でタレントのIKKO(59才)は、自身のツイッターで、《大先輩の美容家・佐伯チズ先生数々の偉大なる功績は、私達、後輩の道標でありました。今朝、訃報に触れ、ただただ驚きでしたが、天国で、ゆっくりお休みになってください。心からご冥福をお祈り申し上げます。愛をこめて》と追悼した。

 幅広い女性に支持を受け、美容家仲間からも尊敬を集めたチズさんの生涯は、本当に「キレイ」を追い続けたものだった。

オードリー・ヘプバーンに憧れ、美容に目覚める

 チズさんは、中学1年生のとき、母が愛読していた映画雑誌でオードリー・ヘプバーンを見て、息をのむ美しさの虜になり、ソバカスのない白い肌を目指して努力を始める。

 高校卒業後はOLを経て、美容師として働いた後、フランスの香水・化粧品メーカーの『ゲラン』に入社。ここで「洗顔しすぎない」「水に濡らしたコットンに化粧水を含ませて行う“ローションパック”」などの、佐伯式美容法の基礎を築く。

関連キーワード

関連記事

トピックス

石破茂・首相の退陣を求めているのは誰か(時事通信フォト)
自民党内で広がる“石破おろし”の陰で暗躍する旧安倍派4人衆 大臣手形をバラ撒いて多数派工作、次期政権の“入閣リスト”も流れる事態に
週刊ポスト
1999年、夏の甲子園に出場した芸人・とにかく明るい安村(公式HPより)
【私と甲子園】1999年夏出場のとにかく明るい安村 雪が降りしきる母校のグラウンドで練習に明け暮れた日々「甲子園を目指すためだけに高校に通った」 
女性セブン
クマ外傷の専門書が出版された(画像はgetty image、右は中永氏提供)
《クマは鋭い爪と強い腕力で顔をえぐる》専門家が明かすクマ被害のあまりに壮絶な医療現場「顔面中央部を上唇にかけて剥ぎ取られ、鼻がとれた状態」
NEWSポストセブン
小島瑠璃子(時事通信フォト)
《亡き夫の“遺産”と向き合う》小島瑠璃子、サウナ事業を継ぎながら歩む「女性社長」「母」としての道…芸能界復帰にも“後ろ向きではない”との証言も
NEWSポストセブン
ジャーナリストの西谷格氏が新疆ウイグル自治区の様子をレポート(本人撮影)
《新疆ウイグル自治区潜入ルポ》現地の人が徹底的に避ける「強制収容所」の話題 ある女性は「夫は5年前に『学習するところ』に連れて行かれ亡くなりました」
週刊ポスト
会見で出場辞退を発表した広陵高校・堀正和校長
《海外でも”いじめスキャンダル”と波紋》広陵高校「説明会で質問なし」に見え隠れする「進路問題」 ”監督の思し召し”が進学先まで左右する強豪校の実態「有力大学の推薦枠は完全な椅子取りゲーム」 
NEWSポストセブン
起訴に関する言及を拒否した大谷翔平(写真/アフロ)
大谷翔平、ハワイ高級リゾート開発を巡って訴えられる 通訳の次は代理人…サポートするはずの人物による“裏切りの連鎖” 
女性セブン
スキンヘッドで裸芸を得意とした井手らっきょさん
《僕、今は1人です》熊本移住7年の井手らっきょ(65)、長年連れ添った年上妻との離婚を告白「このまま何かあったら…」就寝時に不安になることも
NEWSポストセブン
暴力問題で甲子園出場を辞退した広陵高校の中井哲之監督と会見を開いた堀正和校長
《広陵高校、暴力問題で甲子園出場辞退》高校野球でのトラブル報告は「年間1000件以上」でも高野連は“あくまで受け身” 処分に消極的な体質が招いた最悪の結果 
女性セブン
お仏壇のはせがわ2代目しあわせ少女の
《おててのシワとシワを合わせて、な~む~》当時5歳の少女本人が明かしたCM出演オーディションを受けた意外な理由、思春期には「“仏壇”というあだ名で冷やかされ…」
NEWSポストセブン
広陵野球部・中井哲之監督
【広陵野球部・被害生徒の父親が告発】「その言葉に耐えられず自主退学を決めました」中井監督から投げかけられた“最もショックな言葉” 高校側は「事実であるとは把握しておりません」と回答
週刊ポスト
薬物で何度も刑務所の中に入った田代まさし氏(68)
《志村けんさんのアドバイスも…》覚醒剤で逮捕5回の田代まさし氏、師匠・志村さんの努力によぎった絶望と「薬に近づいた瞬間」
NEWSポストセブン