スポーツ

G馬場から小橋建太への言葉「客はお前を観に来てるんじゃない、休め」

小橋建太が“師匠”からの箴言を振り返る(C)Fortune KK

小橋建太が“師匠”からの箴言を振り返る(C)Fortune KK

 プロレスラーの夢を捨てきれず、2年近く勤めた京セラを退職し、1987年6月に全日本プロレスに入団した小橋建太(54)。ジャイアント馬場の付き人を経て中心選手となり、三冠ヘビー級王者をはじめ数々のベルトを巻いた。その小橋が、“師匠”である馬場からかけられた印象深い言葉を振り返る。

 * * *
 馬場さんの付き人になったのは、先輩レスラーのハル薗田さんが事故で亡くなった時に、当時の付き人が押しかけた取材陣に対処できなかったことがきっかけ。先輩たちに「お前が付き人をやれ」と指名されたんです。

 ところが翌日、馬場さんの部屋に挨拶に行くと「誰が言ったんだ? 俺はお前が付き人だとは認めん。帰れ!」と怒鳴られてしまった。翌朝、ホテルのロビーで馬場さんを待ち、「お早うございます!」と挨拶しても無視され、以降まともに口をきいてもらえない時期が続きました。きっと、勝手に付き人を替えられたことに怒っていたんでしょうね。

 それでも40キロくらいある鞄を持ったり、洗濯したり、付き人としての作業はしていました。馬場さんの場合、ホテルのベッドメイクも付き人の仕事です。ホテルに用意してもらったビールケースを足のほうに積み上げてサイズを調整し、枕も4つ用意するのが“馬場さん仕様”でした。

〈まともに口もきいてくれない馬場との関係が大きく変化したのは、1988年2月にデビュー戦を終えた後のことだ〉

 試合後、「デビューしました。ありがとうございます」と挨拶に行くと、馬場さんが「屋上のレストランで待ってるからな」と誘ってくれたんです。メニューを渡され、「好きなものを頼め」と言われていろいろ注文しましたが、緊張で何を食べたのかは覚えていません。ただ、「よう頑張ったな」と言ってもらった時は、入門からの苦労が全部洗い流されたような気持ちでした。

 とくに印象に残っているのは、「プロレスラーは怪物であれ。でもリングを降りたら紳士であれ」という言葉です。

 リングに上がるためのトレーニングや心構えは、普通の人間ではなく“怪物”でなければいけないというのです。

関連記事

トピックス

防犯カメラが捉えた緊迫の一幕とは──
「服のはだけた女性がビクビクと痙攣して…」防犯カメラが捉えた“両手ナイフ男”の逮捕劇と、〈浜松一飲めるガールズバー〉から失われた日常【浜松市ガールズバー店員刺殺】
NEWSポストセブン
第一子となる長女が誕生した大谷翔平と真美子さん
《左耳に2つのピアスが》地元メディアが「真美子さん」のディープフェイク映像を公開、大谷は「妻の露出に気を使う」スタンス…関係者は「驚きました」
NEWSポストセブン
竹内朋香さん(27)と伊藤凛さん(26)は、ものの数分間のうちに刺殺されたとされている(飲食店紹介サイトより。現在は削除済み)
「ギャー!!と悲鳴が…」「血のついた黒い服の切れ端がたくさん…」常連客の山下市郎容疑者が“ククリナイフ”で深夜のバーを襲撃《浜松市ガールズバー店員刺殺》
NEWSポストセブン
和久井学被告と、当時25歳だった元キャバクラ店経営者の女性・Aさん
【新宿タワマン殺人・初公判】「オフ会でBBQ、2人でお台場デートにも…」和久井学被告の弁護人が主張した25歳被害女性の「振る舞い」
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(Instagramより)
《愛するネコは無事発見》遠野なぎこが明かしていた「冷房嫌い」 夏でもヒートテックで「眠っている間に脱水症状」も 【遺体の身元確認中】
NEWSポストセブン
大谷翔平がこだわる回転効率とは何か(時事通信フォト)
《メジャー自己最速164キロ記録》大谷翔平が重視する“回転効率”とは何か? 今永昇太や佐々木朗希とも違う“打ちにくい球”の正体 肩やヒジへの負担を懸念する声も
週刊ポスト
『凡夫 寺島知裕。「BUBKA」を作った男』(清談社Publico)を執筆した作家・樋口毅宏氏
「元部下として本にした。それ自体が罪滅ぼしなんです」…雑誌『BUBKA』を生み出した男の「モラハラ・セクハラ」まみれの“負の爪痕”
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年6月4日、撮影/JMPA)
「佳子さまは大学院で学位取得」とブラジル大手通信社が“学歴デマ報道”  宮内庁は「全報道への対応は困難。訂正は求めていません」と回答
NEWSポストセブン
米田
「元祖二刀流」の米田哲也氏が大谷翔平の打撃を「乗っているよな」と評す 缶チューハイ万引き逮捕後初告白で「巨人に移籍していれば投手本塁打数は歴代1位だった」と語る
NEWSポストセブン
花田優一が語った福田典子アナへの“熱い愛”
《福田典子アナへの“熱い愛”を直撃》花田優一が語った新恋人との生活と再婚の可能性「お互いのリズムで足並みを揃えながら、寄り添って進んでいこうと思います」
週刊ポスト
生成AIを用いた佳子さまの動画が拡散されている(時事通信フォト)
「佳子さまの水着姿」「佳子さまダンス」…拡散する生成AI“ディープフェイク”に宮内庁は「必要に応じて警察庁を始めとする関係省庁等と対応を行う」
NEWSポストセブン
まだ重要な問題が残されている(中居正広氏/時事通信フォト)
中居正広氏と被害女性Aさんの“事案後のメール”に「フジ幹部B氏」が繰り返し登場する動かぬ証拠 「業務の延長線上」だったのか、残された最後の問題
週刊ポスト