ふるさと納税で保存資金を募る
東京都世田谷区では、行政がふるさと納税を活用してSLを守ろうと悪戦苦闘している。同区の世田谷公園内にはSLが展示保存されていたが、長年の展示で褪色が目立っていた。世田谷区は2019年に世田谷公園SL塗装プロジェクトを開始。ふるさと納税制度を活用して、車体を塗り直すための資金を募った。
ふるさと納税を活用した同プロジェクトでは、寄付金額により塗装体験やヘッドマーク、記念写真といった返礼品が用意された。しかし、目標とする1500万円には届かず、世田谷区は募集期間を延長する。
「期間を延長することで、少しでも目標金額に近づけようと頑張ってきました。しかし、SLの褪色はどんどん進んでいきます。目標金額にこだわって、いつまでも引き伸ばすのもよくないと判断し、今夏に再塗装を実施することにしました。目標金額には達していませんが、ふるさと納税は今後も継続し、広く寄付金をお願いしていく予定です」と話すのは、世田谷区公園緑地化課の担当者だ。
世田谷区は仕切り直しのため、今年7月から返礼品のメニューを変更する。
「HPでは5月27日現在の寄付総額が391万円となっていますが、6月に総額400万円を突破しました。今後も目標金額に近づけるよう、広く呼びかけていきたいと思っています」(世田谷区公園緑地化課の担当者)