「povo」が有利なケースとは?
上記2つで比較すると、ほとんどデータ通信を利用していない人であれば、UQモバイル「くりこしプランS」が有利だ。しかし、Wi-Fiが繋がらない外出先などでスマホを使うことが多いケースでは、「povo」、「くりこしプランM・L」のどれを選ぶべきか悩ましい。
数ある携帯会社の中から最適なプランをクライアントに提案する「携帯見直し本舗」の代表取締役社長・鮎原透仁氏は、「正直なところ、お客様にpovoをオススメすることは、ほとんどありません」と明かす。
「『くりこしプランM』、『くりこしプランL』の基本データ容量と比較してみた場合、povoに向いているのは、“毎月のデータ通信量が15〜20GBの範囲の方”ということになります。
つまり『UQモバイルではなくpovoにしておけばよかった!』と後悔するケースとして考えられるのは、『毎月のデータ通信量が15〜20GBに収まるのに、くりこしプランLを選んだから、毎月3828円かかることになってしまった! povoにしておけば毎月2728円で済んで1100円お得だったのに!』という大変限定された条件なんですよね。
私のもとに相談にいらっしゃるお客様は、機械の操作があまり得意ではない方も多く、そういった方々には、オンライン上のサポートしかないpovoのハードルは高いです。その点、UQモバイルは現在、全国のauショップで展開されています。なので、近くのauショップを訪ねて、『自分は毎月、何GBくらい使っていますか?』とスタッフに質問し、それに合ったくりこしプランを選べばOK。店頭でそのまま申し込めるので簡単です」
「povo」か? 「UQモバイル」か? その選択をするにあたって、重要なポイントとなるのが、15〜20GBの5GBらしい(「月のデータ使用量が15〜20GB」ならpovoでいいが、15GB以下ならUQモバイル「くりこしプラン」のSかM、20GB以上なら同Lがお得になるケースが多い)。
この5GBの範囲内に、月のデータ使用量を収めるか? それとも、店頭サポートやキャリアメールが利用できるなどの利便性を重視するか? それぞれの長所短所をしっかり理解した上で吟味したい。
※記事内の料金はすべて2021年7月時点のもの。
●取材・文/原田イチボ(HEW)