全日本のユニフォームがブルマからいわゆるショートパンツタイプに変更となったのが1997年。同時に、上着も半袖に替わった。
「私が全日本を戦っていた頃はずっと長袖でしたよね。長袖の利点としては、後衛で相手のアタックを回転レシーブする時なんかに、滑りが良いんです。私は前衛の時は袖をヒジまでまくってアタックし、後衛でサーブを打つ時になると袖を元に戻していました。袖をまくった状態でサーブレシーブとかをすると、ちょっとしたユニフォームのたるみでレシーブが乱れることがあるので、気をつけていましたね」
半袖が主流になると、袖を肩までまくってプレーする選手が増え、その結果、現在はノースリーブが主流となっている。
「肩までまくってしまうと、肩の部分に入っているロゴやスポンサー名が見えなくなってしまう。それなら最初からノースリーブにして、スポンサー名などは他の部分に入れようということになったんだと思います」
昨年11月にはVリーグ1部の姫路がスコートタイプのユニフォームを採用し、話題となった。
「実は私が日立に在籍していた頃に、練習でスコートを試したことがあったんです。私は大賛成だったけど、中田久美さん(現全日本女子監督)や他の先輩方の大多数の反対に遭って……(笑)。最近の全日本のユニフォームを見ると、ウエストが細身で、身体のラインがはっきり出てかっこいい。素材の進化も顕著で、汗の吸収率もすごいし、軽いし、かさばらない。私もこんなユニフォームを着てみたかったなあ」
以前、コントの舞台にブルマ姿で出演したこともある大林さんは、今後も舞台などで要請あれば「喜んで!」と話すのである。
取材・文/柳川悠二(ノンフィクションライター)
※週刊ポスト2021年7月30日・8月6日号