『ニュースウオッチ9』のMCは2人体制。最初は有馬嘉男キャスターと、今年3月末からは田中正良キャスターと組んでいる。この間にも彼女の“進化”が見られたと堀尾氏が続ける。
「メインもアシスタントも、どちらもできるのが和久田さんの凄いところです。有馬キャスターと一緒だった時は、彼の話を受けてきちんとまとめるナイスアシストが目立った。田中キャスターが相棒になってからは、自らが前に出て堂々とメインを張っています。
真面目一辺倒じゃないところもいいですね。スポーツ担当の田所拓也キャスターをちょっと笑顔で窘めたり、彼の質問に『わかりませんけど』とそっけない返事をしたり。そういうシーンを見るにつけ視聴者は“オレもこんな風に窘められたい”“こんな風に塩対応されたい”とメロメロになってしまう」
テレビ界の大谷翔平
かねて「和久田ファン」を公言している演出家のテリー伊藤氏もこう語る。
「投げてよし打ってよしで、テレビ界の大谷翔平ですよ。何より和久田さんは“女子アナ”ではなく“女性アナウンサー”なんです。柔らかいイメージだけど、実は大衆に媚びない。世間の好感度を狙っていないし、あざとさも持ち合わせていない。凛とした美しさを感じます。その面では『ニュースステーション』(テレビ朝日系)時代の小宮悦子アナ(63)に近いのかなぁ。こういう女性アナウンサーは近年出てこなかった」
テリー氏もまた、「絶妙に完璧ではない」ところが和久田アナの魅力だという。
「緊張からなのか、スタジオスタッフの予期せぬ動きからなのか、一瞬視線が泳いでしまうシーンを何回か見たことがあります。ああいう表情というか、“戸惑い”みたいなものを目の当たりにすると、グッときちゃうんですよね」