一方、北朝鮮への入国渡航制限は、北朝鮮の外交官にも適用されている。10年もの間、駐中国大使を務めてきた池在龍氏は、今年3月に李龍男氏と交代したが、北朝鮮に入ることができず、いまも北京に留まらざるを得ない状況だ。
後任の李氏は貿易部門に長年携わり、対外経済相や副首相を歴任した最高幹部の1人。副首相経験者の大使登用は、制裁に苦しむ北朝鮮が中国との経済協力を強化するためではないかとの見方も出ている。
北朝鮮外務省は昨年12月、新型コロナウイルスの世界的な広がりが収束するまでは、国境制限を緩和しないと発表しており、北朝鮮が厳しい国境封鎖措置を解除するのは来年以降にずれこむのではないかとの観測も出ている。