後輩投手への暴力行為があったとして、日本ハム球団から無期限の自宅待機と出場停止処分を受けた中田翔(32)。8月16日、それまで沈黙を続けていた栗山英樹監督が「正直、このチームでは難しいかなっていうのは思っている」と遠征先の神戸で口を開いたことで、事態は一気に動き始めたという。
「中田は球団施設での個人の練習は認められているが、チーム練習にも参加できず、ユニフォームの着用も認められていない。マシンを使ったトレーニングはしているようだが、自宅で大人しくしている。チームは最下位に低迷しており、もはや4番中田翔の打撃を期待する段階ではなく、チームの立て直しのほうが優先される。もう今シーズンは試合に出場できないでしょう」(スポーツ紙デスク)
中田は今年3年契約の最終年だが、腰痛に悩み、39試合で打率.193、4本塁打、13打点の成績で、年俸3億4000万円に見合った成績が残せていない。
「大幅減俸は避けられないが、解雇かトレードになる可能性もある。日本ハムは新球場移転(2023年3月)に合わせてチームカラーを一新させたい。暴力のイメージがある中田を置いておきたくないのです。ただ新監督に稲葉篤紀氏を迎えるのが既定路線で、中田とは良好な関係というのが唯一の救いです」(社会部記者)
絶体絶命のピンチだが、週刊ポストではそんな中田が今年3月、緊急事態宣言が解除される前日に後輩選手2人を連れて外出する様子をキャッチしていた。この日はオープン戦の最終日。宿泊先の都内のホテルからいずれもスウェットの上下というラフなスタイルで出てきた3人は、手ぶらでスマホをいじりながらタクシーに乗り込み出掛けていった。
3人がホテルに戻ってきたのは日付をまたいだ深夜0時過ぎ。従業員入口から隠れるようにして中に入った。翌日の中田のインスタグラムには“開幕に向けて頑張るで!!”というコメントとともに、3人の顔アップ写真が掲載されていた。
当時は球団から締め切りまでに回答は得られなかったが、後日球団から中田ら3人に厳重注意があったという。
「中田にはNPBの『コロナ感染予防ガイドライン』を守るように注意があったが、こっぴどく叱られたのは後輩たち。『中田の誘いを断わるように』と厳しく言い渡された。他の若い選手たちにも徹底されたようです。中田に誘うなといっても反感を買うだけなので、誘われる側を徹底管理するようにした」(前出・スポーツ紙デスク)
中田はチームのリーダー格で、若手からも慕われているという。かつて交流戦で広島に宿泊した時は、チームメイトを実家に招待したりしていた。
「しかし、中田の愛情表現のひとつである独特のスキンシップに違和感を覚える若手もいたようです。相手を小突いたり蹴ったりするが、そんな中田の“イジリ”に不満を抱いたり、本気で嫌がる選手も少なくなかった」(球団関係者)