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岸信夫・防衛相「歩行に支障」の健康問題浮上 よぎる兄のトラウマ

長男の信千世氏と歩く岸信夫・防衛相

杖をつき歩く岸信夫・防衛相と長男の信千世氏

 アフガニスタンへの自衛隊機派遣、豪雨被害の災害出動と激務の自衛隊だが、そのさなかに指揮を執る岸信夫・防衛相(62)の健康不安説が流れている。

「体調が非常に悪いらしい。兄の安倍晋三・前首相が退陣したときのように深刻なのではないか」

 複数の防衛省関係者から同じ情報を得た『週刊ポスト』は岸氏を追跡し、体調異変の現場を目撃した。

 8月10日、18時過ぎに公用車で防衛省を出た岸氏は都内の鍼灸院へ。車を降りると、膝をかがめ、お腹をかばうように前屈みになってよたよた歩き出した。車のトランクに手をついて体を支える場面もあった。何かあれば支えられるように、SPが心配顔で後ろをついていく。相当重症のようだ。8月13日、靖国神社を参拝したときは、岸氏は右手で杖をついていた。

 そして8月20日の金曜日。岸氏は防衛省から帰宅後、長男で秘書官を務める信千世氏(元フジテレビ記者)とともに右手で杖をつき、右足を引きずるように自宅の周囲を15分ほど歩いた。リハビリのようにも見えた。

 岸氏が歩行に支障をきたしているのは間違いないが、防衛省は何も公表していない。国家安全保障に詳しい松村昌廣・桃山学院大学法学部教授はこう指摘する。

「防衛大臣の健康問題は国の安全保障にかかわる問題です。統治の観点で見れば、総理大臣が防衛大臣の健康問題をチェックしなければなりません。結果、不安があれば、交代させるなりの措置を取るべきでしょう」

 改めて岸事務所に取材すると、こう回答した。

「足の調子が悪く、医師と相談し、念のため杖をついています。職務に影響はございません」

 政治家の健康不安は政治生命に関わるだけに隠したがるものだが、明らかな症状が出ているなら公表したほうが憶測を呼ばずに済む。兄弟で悲劇を繰り返してはならない。

※週刊ポスト2021年9月10日号

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