スポーツ

首位陥落・阪神は大山、佐藤輝を「スタメン落ち」させてはいけない

前半戦では活躍した佐藤輝明だが……

前半戦では活躍した佐藤輝明だが……

 阪神が4月3日以来148日ぶりに首位から陥落。6月には貯金20を記録したチームの失速の大きな要因のひとつが、機能しない打線だろう。前半戦では4番としてチームを引っ張った大山悠輔や驚異のルーキーとして注目を集めた佐藤輝明が不振に陥り、2人揃ってスタメン落ちとなっている。8月31日の中日戦では2人がチャンスに代打で登場するも、ともに三振で凡退し、チームは今季初の4連敗とトンネルの出口が見えない。

 東京五輪によるシーズン中断期間中に開催された本誌・週刊ポストの阪神V戦士OB座談会(8月16日発売号掲載)では、後半戦のカギのひとつとして挙げられていたのが打線の機能だった。“代打の神様”と呼ばれた八木裕氏は座談会のなかで、こんなふうに話していた。

「佐藤輝明効果か分かりませんが、前半戦は打線が凄く好調でしたよね。勢いを持続するには、やはり打線が機能しないといけない。後半戦でポイントになるのは大山(悠輔)だと思います。大山が打たないと“4番をどうする?”という話でゴチャゴチャしてしまって厳しいでしょう」

 まさに、その懸念が的中した格好だ。3位に転落して迎えた8月31日の中日戦では、大山と佐藤がともにスタメン落ちして、クリーンナップにはマルテ、サンズ、ロハス・ジュニアが並んだ。“和製大砲”が牽引役となった前半戦とはまるで違う様相だ。佐藤について八木氏は、「1年目だから三振もある程度はいいけど、後半戦も主力として出続けるなら、直していかないといけない部分ですね」「高目のストレートを打ち出したら本物だと思います」と話していたが、首位陥落が決まった29日の広島戦で佐藤は、9回2死二、三塁の場面に代打で登場するも、高目のストレートを3球空振り。25打席無安打の自己ワーストを更新し、今季142個目の三振を喫した。

 ストッパーとして1985年の阪神Vに貢献した中西清起氏、八木氏が後半戦への心配を口にするなか、座談会の場では唯一、広澤克実氏だけが「阪神は優勝できる。心配ない」と断言していた。シーズン後半戦再開からわずか2週間あまりでの首位陥落について、広澤氏がどう見ているのかを聞くと、こう話す。
 
「シーズンを通じてチームには好不調の波はあります。今はタイガースが不調で、ヤクルトに勢いがあり、ジャイアンツは横ばいという状況です。先発投手の安定度をみても、タイガースは最終的にはトップになります。大山もこのままでは終わらないでしょうからね」

 まだ自信がある口ぶりの広澤氏だが、このままズルズル失速しないために、次のようなポイントを挙げる。

関連記事

トピックス

世界中でセレブら感度の高い人たちに流行中のアスレジャーファッション(左・日本のアスレジャーブランド「RUELLE」のInstagramより、右・Backgrid/アフロ)
《広瀬すずもピッタリスパッツを普段着で…》「カタチが見える服」と賛否両論の“アスレジャー”が日本でも流行の兆し、専門家は「新しいラグジュアリーという捉え方も」と解説
NEWSポストセブン
浅香さんの自宅から姿を消した内縁の夫・世志凡太氏
《長女が追悼コメント》「父と過ごした日々を誇りに…」老衰で死去の世志凡太さん(享年91)、同居するスリランカ人が自宅で発見
取締役の辞任を発表したフジ・メディア・ホールディングスとフジテレビ(共同通信社)
《辞任したフジ女性役員に「不適切経費問題」を直撃》社員からは疑問の声が噴出、フジは「ガバナンスの強化を図ってまいります」と回答
NEWSポストセブン
子宮体がんだったことを明かしたタレントの山瀬まみ
《“もう言葉を話すことはない”と医師が宣告》山瀬まみ「子宮体がん」「脳梗塞」からの復帰を支えた俳優・中上雅巳との夫婦同伴姿
NEWSポストセブン
愛子さま(写真/共同通信社)
《12月1日がお誕生日》愛子さま、愛に包まれた24年 お宮参り、運動会、木登り、演奏会、運動会…これまでの歩み 
女性セブン
海外セレブの間では「アスレジャー
というファッションジャンルが流行(画像は日本のアスレジャーブランド、RUELLEのInstagramより)
《ぴったりレギンスで街歩き》外国人旅行者の“アスレジャー”ファッションに注意喚起〈多くの国では日常着として定着しているが、日本はそうではない〉
NEWSポストセブン
虐待があった田川市・松原保育園
《保育士10人が幼児を虐待》「麗奈は家で毎日泣いてた。追い詰められて…」逮捕された女性保育士(25)の夫が訴えた“園の職場環境”「ベテランがみんな辞めて頼れる人がおらんくなった」【福岡県田川市】
NEWSポストセブン
【複雑極まりない事情】元・貴景勝の湊川親方が常盤山部屋を継承へ 「複数の裏方が別の部屋へ移る」のはなぜ? 力士・スタッフに複数のルーツが混在…出羽海一門による裏方囲い込み説も
【複雑極まりない事情】元・貴景勝の湊川親方が常盤山部屋を継承へ 「複数の裏方が別の部屋へ移る」のはなぜ? 力士・スタッフに複数のルーツが混在…出羽海一門による裏方囲い込み説も
NEWSポストセブン
アスレジャースタイルで渋谷を歩く女性に街頭インタビュー(左はGettyImages、右はインタビューに応じた現役女子大生のユウコさん提供)
「同級生に笑われたこともある」現役女子大生(19)が「全身レギンス姿」で大学に通う理由…「海外ではだらしないとされる体型でも隠すことはない」日本に「アスレジャー」は定着するのか【海外で議論も】
NEWSポストセブン
中山美穂さんが亡くなってから1周忌が経とうとしている
《逝去から1年…いまだに叶わない墓参り》中山美穂さんが苦手にしていた意外な仕事「収録後に泣いて落ち込んでいました…」元事務所社長が明かした素顔
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)(Instagramより)
《俺のカラダにサインして!》お騒がせ金髪美女インフルエンサー(26)のバスが若い男性グループから襲撃被害、本人不在でも“警備員追加”の大混乱に
NEWSポストセブン
(左から)中畑清氏、江本孟紀氏、達川光男氏の人気座談会(撮影/山崎力夫)
【江本孟紀・中畑清・達川光男座談会1】阪神・日本シリーズ敗退の原因を分析 「2戦目の先発起用が勝敗を分けた」 中畑氏は絶不調だった大山悠輔に厳しい一言
週刊ポスト