一方の武井は、大学時代に陸上十種競技で日本陸上選手権を優勝するスポーツマンも、プロ野球選手やプロゴルファーへの挑戦がことごとく失敗。根無し草な生活だった2006年に、西麻布のスポーツバーで犬用ガムをかんで顎を鍛えていたところを、ミュージシャンのピエール瀧におもしろがられて、衛星放送の番組に引っ張り出されてタレントデビュー。
2012年には、その衛星番組MCの森山直太朗からの紹介で、「SMAPスペシャル うもれびと~中居が新スター発掘するぞSP~」という素人発掘番組に、“百獣の王を目指す男”として出演。運動神経自慢をする奇妙なタレントとして、一発屋芸人風にもてはやされた。
「ところが、武井さんが意外とマジメな討論ができる人物だと気づかれると、あっという間にご意見番的役回りとして、情報番組のコメンテーターに。鍛え上げた体を見せながらの熱い正論は、説得力が強いのです」(前出・ワイドショーデスク)
その発信力や情熱、奇抜な発想力を買われて、今や、日本フェンシング協会の会長にも就任。SNSでの発言は、常にネットニュースになるほどのインフルエンサーでもある。
出自も性格も異なる2人だが、実は共通点があるようだ。
「お2人共、テレビ番組のために自分の立ち位置を理解して、しっかりと準備をしてこられる。理論も持っていて生放送にも強い。たまの失言も、いちキャラクターとして嫌われない。スキマタレントといえばそうですが、他にいないキャラを確立されていて、“あと一人、誰にする?”と困った時にキャスティングされやすい稀有なタレントさんなんです。重宝されるわけです」(前出・ワイドショーデスク)
スキャンダルにだけ気をつければ、今のところ死角は見当たらないか。