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日々の洗顔の際、ダメージを減らすことが大切

長風呂は乾燥肌のもと

 夏の間は湯船につからず、シャワーだけで済ませることも多い。お湯を張るなら、その適温は38~40℃だという。

「夏は38~39℃、冬は38~40℃。ぬるめのお湯につかることで副交感神経がよく働いてリラックスできるようになり、睡眠の質が向上します。

 ただし、一年を通して、湯船の温度が41℃以上にならないように気をつけてください。熱いお湯は交感神経を刺激して覚醒を促すので、興奮状態になって寝つきが悪くなるほか、血圧が上がるなどのデメリットがあります」(小西さん)

 ただし、指先がふやけるほど長時間お湯につかってはいけない。

「長時間お湯につかっていると、角層の皮脂膜が流れ出て、全身の乾燥が進みます。湯船につかるのは、10~15分以内にとどめてください」(菅原さん・以下同)

髪を拭いたタオルを顔に使ってはいけない

 入浴後は、肌の表面の水分が乾くとともに、肌の内部の水分も一緒に蒸発してしまうため、できるだけ早く水気を拭き取る。ポイントは、タオルを2枚用意することだ。

「洗髪後の髪の毛は、どんなに念入りにすすいだとしても、表面にトリートメント剤の成分が残ります。

 そのため、髪を拭いたタオルが顔に触れると、合成界面活性剤が肌に付着する恐れがあります。髪と顔は別々のタオルを使い、ゴシゴシこすらず、ポンポンとタオルを肌の上に置くようにやさしく水気を拭ってください。

 入浴のたびに別々のタオルを用意するのがめんどうなら、顔の水分はキッチンペーパーやティッシュペーパーを載せて吸い取ってもいいでしょう」

 一方、小西さんは、入浴後の水分を閉じ込めるために、濡れたまま保湿剤を使うことをすすめる。

「肌や髪が乾く前に、水分の蒸発を防ぐ蓋の役割を果たす乳液やクリーム、オイルといったシンプルな保湿剤をつければ、表面の水分をムダにすることなく、うるおいを保つことにつながります」(小西さん)

 菅原さんは、肌のトラブルは、“体に何か不調がある”というメッセージだと話す。

「肌には本来、何もしなくてもうるおって、きれいな状態を保つ力があります。その機能が果たされていないということは、入浴や睡眠など、日常生活のどこかにほころびがあるということ。

 まず、正しい方法で肌や髪を洗うようにしてください。続けていれば、本来の肌や髪の力を取り戻すことができます」(菅原さん)

 美の秘訣は、今日から「正しく洗う」だけ。お金も時間も必要ない。

イラスト/中島慶子

※女性セブン2021年9月16日号

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