国内

眞子さま結婚問題に下重暁子氏「崩壊した『家制度』を皇族にだけ求める愚かさ」

令和の皇族の結婚について、作家の下重暁子氏が語る(時事通信フォト)

令和の皇族の結婚について、作家の下重暁子氏が語る(時事通信フォト)

 眞子さまと小室圭氏の結婚は、「婚姻は家と家のもの」という古い価値観から日本人を解き放つことに繋がる──そんな視点から、お二人の決断を祝福しているのが、作家の下重暁子氏だ。令和の皇族の結婚について、下重氏に聞いた。

 * * *
 何より素晴らしいのは、皇室の中にいた眞子さまが大学で小室さんと知り合い、「恋」を知ったということ。本当に心から愛する人と出会えたのは幸せなことです。

 互いを愛する気持ちを、30歳になるまでずっと守り続けたお二人は立派です。心から拍手を送りたいですね。

 結婚となると、どうしても昔ながらの「家制度」が入りがちです。しかし、現代は世界的にも婚姻の価値観がどんどん変わっています。日本でも家制度は崩れかけているし、今後は夫婦別姓が制度化され同性婚も当たり前になるはずです。そんな時代に、旧態依然の家制度を皇室に、しかもこれから民間に出ていく方に強いるのは、愚かなことではないでしょうか。

 むしろ眞子さまと小室さんの一件は、日本の結婚が変わりつつあることの象徴として受け止めるべきだと私は思います。

 そもそも小室さんの母親の金銭トラブルは、母親と婚約者の問題であり、小室さん本人とはなんら関係ありません。それに収入が少なかったり、経済基盤が整わないまま結婚するケースは世の中ザラにある。そんななかで、小室さんの「家」の資質を問い、皇室の女性と結婚するのにふさわしくないとの反発は時代遅れも甚だしく、ナンセンスです。どこを突いても何も出ない清廉潔白な家など、あるはずがない。

 私は2015年に出版した『家族という病』(幻冬舎新書)で、「家族だからわかりあえる」という考えは幻想にすぎないと指摘すると、多くの人が「よくぞ書いてくれた」と共感してくれました。

 あの本がなぜベストセラーになったか。それは、どの家庭もみな「家族の問題」を抱えているからです。親子兄弟みんな仲良くて、幸せなんてことがどこにあるでしょうか。皇族も、その結婚相手も、誰もが等しく家族という難題を乗り越えて生きているのです。

関連キーワード

関連記事

トピックス

水原一平氏のSNS周りでは1人の少女に注目が集まる(時事通信フォト)
水原一平氏とインフルエンサー少女 “副業のアンバサダー”が「ベンチ入り」「大谷翔平のホームランボールをゲット」の謎、SNS投稿は削除済
週刊ポスト
解散を発表した尼神インター(時事通信フォト)
《尼神インター解散の背景》「時間の問題だった」20キロ減ダイエットで“美容”に心酔の誠子、お笑いに熱心な渚との“埋まらなかった溝”
NEWSポストセブン
水原一平氏はカモにされていたとも(写真/共同通信社)
《胴元にとってカモだった水原一平氏》違法賭博問題、大谷翔平への懸念は「偽証」の罪に問われるケース“最高で5年の連邦刑務所行き”
女性セブン
富田靖子
富田靖子、ダンサー夫との離婚を発表 3年も隠していた背景にあったのは「母親役のイメージ」影響への不安か
女性セブン
尊富士
新入幕優勝・尊富士の伊勢ヶ濱部屋に元横綱・白鵬が転籍 照ノ富士との因縁ほか複雑すぎる人間関係トラブルの懸念
週刊ポスト
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン
カンニング竹山、前を向くきっかけとなった木梨憲武の助言「すべてを遊べ、仕事も遊びにするんだ」
カンニング竹山、前を向くきっかけとなった木梨憲武の助言「すべてを遊べ、仕事も遊びにするんだ」
女性セブン
大ヒットしたスラムダンク劇場版。10-FEET(左からKOUICHI、TAKUMA、NAOKI)の「第ゼロ感」も知らない人はいないほど大ヒット
《緊迫の紅白歌合戦》スラダン主題歌『10-FEET』の「中指を立てるパフォーマンス」にNHKが“絶対にするなよ”と念押しの理由
NEWSポストセブン