そこで懸念されるのが、中国の宇宙ステーションの運用主体が中国人民解放軍であることだ。宇宙軍トップの李氏は、父親も人民解放軍鉄道部隊西南司令部副司令官を務めた軍人だ。李氏は中国国防科学技術大学卒業後、西昌衛星発射センターに配属され、2003年12月に同センター主任(司令官)となり、10年間にわたって数々の宇宙プロジェクトに携わってきた。その後もとんとん拍子に出世して、軍装備発展部長(大臣級)、2019年7月には軍最高位の上将に任命されている。
軍の現役の最高幹部が宇宙ステーションの運営責任者を務める例は西側ではありえないだけに、ネット上では「米宇宙軍内部では中国の宇宙ステーション計画は中国軍が主導しており、その目的は米国の人工衛星を攻撃し米軍の戦闘能力を低下させることではないか」と懸念する声も出ている。