娘のかおりさん。子供3人に孫も2人いる(写真/共同通信社)
自身の才覚によって名声も財も手に入れた細木さんだったが、家族との縁は薄かった。
「約60年前、細木さんが銀座でクラブを経営していた時代に、静岡の眼鏡店の男性と結婚しました。しかし、結婚生活は3か月ほどで破綻し、3年後に離婚しています。この結婚生活では子供に恵まれず、その後は結婚していません」(芸能リポーター)
そのためか、細木さんは前述のように、子供ほど年の離れた芸能人やスポーツ選手を手厚く“支援”する親子関係を疑似的につくってきたのだろう。だが、細木さんの家族観に変化が表れる。
「細木さんはもともと、終活を強く意識していましたが、築いてきた立場や財産を渡す相手を改めて考えて、養子を得ることにしたのです」(前出・芸能リポーター)
そして、2016年に養子に迎えたのが、姪のかおりさん(42才)だ。
「かおりさんは幼い頃から細木さんを“ばあば”と呼び、細木さんもほかの甥や姪よりもかおりさんのことをかわいがり、一時期は一緒に暮らしていたことも。細木さんは、早く結婚した方がいいというポリシーの下、かおりさんが中学2年生の頃から、お見合いさせていたそうです」(細木さんの知人)
14才からお見合いとは驚きだが、かおりさんは将来の伴侶と出会い、19才で結婚。その後も細木さんは折に触れて姪を気にかけていた。
「わりと早くから“後継者に”と見込んでいたようです。でも、かおりさんにもかおりさんの生活がある。そこで、マネジャーとして仕事を支えてほしいと依頼し、かおりさんの快諾を得たのです」(前出・細木さんの知人)
その後、細木さんは表舞台から去ると、あることをよく口にするようになっていた。私の寿命は、あと5年──。
「昔から、講演会などで『80才になったら死ぬ』と繰り返してはいましたが、それが現実味を帯びてきたのでしょう。もともと、血糖値が高くなる傾向にあったのですが、それに加えて肺炎の兆候が何度も見えるなど、星の巡り以上に、体調の変化で悟るものがあったのでしょうね。それで、かおりさんに養子縁組をして娘になること、そして、占術家として後継者になることを求めたのです」(前出・細木さんの知人)
細木さんにはもう1つ、下していた決断があった。
100%、娘へ
細木さんは以前から、税金をしっかり納めていることを、講演会やインタビューの場で語ってきた。
「細木さんは、自らが何十億円も稼いでいると語りながら、『絶対に宗教法人の認証は取らない』と話していました。納税逃れとして見られる動きはせずに、国税庁に目を付けられないことを意識していたのでしょう」(前出・芸能リポーター)