コロナ禍の2020年に登場したパチンコのハマリ救済措置「遊タイム」。緊急事態宣言明けには、あちこちの人気ホールで“ハマリ台狙い”の争奪戦まで起きているというが、運良く当たりが近い台に座れたとしても、そこから地獄が待っていることもある。パチンコ好き30代女性ライターの斉藤裕子氏が、遊タイムの「危険な落とし穴」について体験レポートする。
* * *
学生時代、初めて打ったパチンコ台「フィーバーゴースト」で数千円が5万円ほどになるというビギナーズラックを体験してしまい、以来20年間どっぷりパチンコ・パチスロにはまってしまったパチンカス女子ライターです。
学生時代は授業に出席するよりもホールに通うことのほうが多く、OLとして就職したての頃には、初任給の手取り18万円を数日で溶かしてしまったこともありました。過去最高に負けた1日の金額は11万円だったと記憶しています。
休日はもちろんのこと、仕事終わりにも可能な限り通い、時にはデートをキャンセルして打ちたい台を打ちに行くこともありました。
客観的に見れば、依存症レベルのクズ人間ですが、そんな私もここ1年半ほどめっきりお店から足が遠のいていました。理由はコロナ渦であることと、相次ぐ規制で、射幸性が物足りなくなり、ギャンブル欲が満たされるような打ちたい台がホールから姿を消していたからでした。
ギャンブル熱が再び高まった遊タイム
一旦足が遠のいてしまえば、徐々にギャンブル熱も冷め、「このままパチンコとはお別れかな」「もうホールに行くこともないのかもしれないな」と思いながら勝ち負けに一喜一憂することのない穏やかな日々を過ごしていたある日、ギャンブル仲間からとんでもない情報がもたらされます。
「最近のパチンコ台は天井(遊タイム)があるよ!天井になるべく近い台をハイエナすれば投資も抑えられるし、期待値高い!勝ちやすいよ」
勝ちやすいと聞けば、血が騒ぎます。調べてみると、仲間が言っていた天井とは「遊タイム」のことで、通常時に規定回転数到達で時短に突入するお助け機能でした。規定回転数や時短回転数などは機種によって異なり、昨年からこの新機能搭載の機種が導入され始めたことがわかりました。
確かに天井付近の台が拾えれば美味しいなと思い、早速仕事帰りにホールに様子を見に行くことにしました。