厚生労働省によれば、がんは1981年から日本人の死因の第1位で、現在は年間36万人以上が命を奪われている。2人に1人が経験し、3人に1人が命を落とすがんは、国民病といわれて久しい。
自分がもしがんになったら、子供にどう向き合うのか—母としての視点を重ねた読者もいる。
「妊娠が確定した日に、近くの本屋に立ち寄って購入しました。テレビやインスタで知ってから、ずっと応援してきたかたで、病気の中で出産されたかたで。タイトルに惹かれました。自分もこれから親になろうとしている中で、子供に何を残してあげられるんだろう、もし和さんと同じ境遇だったらどう思うだろう、と考えさせられました」(20代女性)
「私にも2020年10月生まれの子供がいます。同じ母親1年目として興味を持ちました。子供を残してこの世を去るというつらさは計り知れません。自分がもしがんに侵されていて、息子と一緒にいられる時間が少ないと知ったら、子育ての仕方や、周りの人とのかかわり方はいまと違ったのか。私は、本書の和さんのようにたくましく、最後まで自分らしく生きていくことができるのかと考えさせられました。どうか遠藤家の皆さま、周りのかたが幸せに暮らせますように」(30代女性)
和さんは、亡くなる10日前まで日記を綴り続けていた。娘のために彼女が遺した言葉は、多くの人の心を打っている。
※女性セブン2022年1月6・13日号