芸能

『笑点』大喜利、桂宮治初登場と同時に行われた「席替え」の意味

桂宮治が加入した大喜利は好スタート(『笑点』公式Facebookページより)

桂宮治が加入した大喜利は好スタート(『笑点』公式Facebookページより)

「私の場合、落ち着かなきゃいけないのが一番大事なことです。(三遊亭)好楽さんの場合は、話にオチをつけることが大事だと思います」

 新メンバー桂宮治の回答は“好楽イジり”からスタートした──。1月23日、『笑点』(日本テレビ系)の大喜利で林家三平に代わって桂宮治が加わり、30年ぶりの席替えも行なわれた。前回は三遊亭好楽と三遊亭小遊三の位置を入れ替えたのみであり、大幅なシャッフルは実に36年ぶりとなった。

 これまでは画面左から司会の春風亭昇太、回答者の小遊三、好楽、林家木久扇、三平、六代目三遊亭円楽、林家たい平という順番で固定されていた。これを小遊三、円楽、たい平、木久扇、好楽、宮治に変えた。新メンバーの宮治は司会の昇太から一番遠く、座布団運びの山田隆夫に最も近い席で、好楽の隣となった。

 この新たな席順には、宮治を早く番組に馴染ませようというスタッフの配慮があったように感じる。初登場日の宮治の回答内訳は以下のようになった。

3回:好楽イジり(「よせよ!」と好楽特有のツッコミを1回もらう)
1回:山田イジり
1回:自虐ネタ
1回:上手い系(直後に司会の昇太が好楽イジり)

 大半の視聴者は宮治のパーソナリティやキャラクターをまだ把握していない。そのため、番組はメンバーの中で最もイジりやすい好楽を隣にして、新加入の宮治が絡みやすい状況を作ったのではないか。

 20~30年前では考えられないが、現在の好楽は『ヒマ・仕事ない』『ケチ』『つまらない』『落語下手』などの自虐芸を披露し、他の回答者から毎週のようにネタにされている。前週の放送(1月16日)でも「みかんと掛けて、落語家・三遊亭好楽と解く。(その心は?)向かないんじゃないかな」とたい平が言うなど“好楽イジり”が何度もオンエアされ、明確なキャラ付けがされていた。

 また、宮治が山田に最も近いポジションに置かれたことで、同じ席に座っていた林家こん平から始まった“座布団運びイジり”という伝統芸もスムーズに受け継げるようにした。

 つまり、スタッフは大御所の集まる『笑点』の中で、突っ込みやすい2人を新メンバーの周囲に配置したのだ。そして、宮治の回答は新しい席順の狙いを見事に反映させていた。

関連記事

トピックス

青森県東方沖地震を受けての中国の反応は…(時事通信フォト)
《完全な失敗に終わるに違いない》最大震度6強・青森県東方沖地震、発生後の「在日中国大使館」公式Xでのポスト内容が波紋拡げる、注目される台湾総統の“対照的な対応”
NEWSポストセブン
安福久美子容疑者(69)の高場悟さんに対する”執着”が事件につながった(左:共同通信)
《名古屋主婦殺害》「あの時は振ってごめんねって会話ができるかなと…」安福久美子容疑者が美奈子さんを“土曜の昼”に襲撃したワケ…夫・悟さんが語っていた「離婚と養育費の話」
NEWSポストセブン
卓球混合団体W杯決勝・中国-日本/張本智和(ABACA PRESS/時事通信フォト)
《日中関係悪化がスポーツにも波及》中国の会場で大ブーイングを受けた卓球の張本智和選手 中国人選手に一矢報いた“鬼気迫るプレー”はなぜ実現できたのか?臨床心理士がメンタルを分析
NEWSポストセブン
数年前から表舞台に姿を現わさないことが増えた習近平・国家主席(写真/AFLO)
執拗に日本への攻撃を繰り返す中国、裏にあるのは習近平・国家主席の“焦り”か 健康不安説が指摘されるなか囁かれる「台湾有事」前倒し説
週刊ポスト
《悠仁さまとの差》宮内庁ホームページ“愛子内親王殿下のご活動”の項目開設に「なぜこんなに遅れたのか」の疑問 皇室記者は「当主の意向が反映されるとされます」
《悠仁さまとの差》宮内庁ホームページ“愛子内親王殿下のご活動”の項目開設に「なぜこんなに遅れたのか」の疑問 皇室記者は「当主の意向が反映されるとされます」
週刊ポスト
優勝パレードでは終始寄り添っていた真美子夫人と大谷翔平選手(キルステン・ワトソンさんのInstagramより)
《大谷翔平がWBC出場表明》真美子さん、佐々木朗希の妻にアドバイスか「東京ラウンドのタイミングで顔出ししてみたら?」 日本での“奥様会デビュー”計画
女性セブン
パーキンソン病であることを公表した美川憲一
《美川憲一が車イスから自ら降り立ち…》12月の復帰ステージは完売、「洞不全症候群」「パーキンソン病」で活動休止中も復帰コンサートに懸ける“特別な想い”【ファンは復帰を待望】 
NEWSポストセブン
「交際関係とコーチ契約を解消する」と発表した都玲華(Getty Images)
女子ゴルフ・都玲華、30歳差コーチとの“禁断愛”に両親は複雑な思いか “さくらパパ”横峯良郎氏は「痛いほどわかる」「娘がこんなことになったらと考えると…」
週刊ポスト
遠藤敬・維新国対委員長に公金還流疑惑(時事通信フォト)
《自維連立のキーマンに重大疑惑》維新国対委員長の遠藤敬・首相補佐官に秘書給与800万円還流疑惑 元秘書の証言「振り込まれた給料の中から寄付する形だった」「いま考えるとどこかおかしい」
週刊ポスト
話題を呼んだ「金ピカ辰己」(時事通信フォト)
《オファーが来ない…楽天・辰己涼介の厳しいFA戦線》他球団が二の足を踏む「球場外の立ち振る舞い」「海外志向」 YouTuber妻は献身サポート
NEWSポストセブン
海外セレブも愛用するアスレジャースタイル(ケンダル・ジェンナーのInstagramより)
「誰もが持っているものだから恥ずかしいとか思いません」日本の学生にも普及する“カタチが丸わかり”なアスレジャー オフィスでは? マナー講師が注意喚起「職種やTPOに合わせて」
NEWSポストセブン
山上徹也被告(共同通信社)
「旧統一教会から返金され30歳から毎月13万円を受け取り」「SNSの『お金配ります』投稿に応募…」山上徹也被告の“経済状況のリアル”【安倍元首相・銃撃事件公判】
NEWSポストセブン