芸能

好きな司会者1位マツコ・デラックスはなぜ相手を引き込むのが上手いのか

マツコ

マツコ・デラックスは好きな司会者ランキングで10〜50代までの全ての年齢層で1位を獲得する人気ぶり

 臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になったニュースや著名人をピックアップ。心理士の視点から、今起きている出来事の背景や人々の心理状態を分析する。今回は、ORICON NEWSが発表した「第14回好きな司会者ランキング」で1位を獲得したマツコ・デラックスについて。

 * * *
 今ではマツコ・デラックスが“招き猫”のように見えてくる。彼女(?)を初めてテレビで見たのは、TOKYO MXの情報番組『5時に夢中』。隣に島村和歌子さんが座っていた覚えがある。その時のインパクトは大きかった。その巨漢と女装姿が衝撃的過ぎて、話している言葉など耳に入らなかったものだ。おそらく2005~2006年ぐらいのことだと思うが、今ではその巨体から滲み出る“圧”がどっしりした存在感や安定感に変わり、ふくよかな丸く可愛い招き猫みたいな感じがする。

 だから人気も招けば、レギュラー番組も視聴率も招いてくる。「第14回好きな司会者ランキング」では1位を獲得し、現在3連覇中。通算では4回目の1位獲得というが、その人気は少なくとも7~8年以上前から衰え知らずだ。自分の名前を冠したいくつものレギュラー番組でのMCぶりはどれも高評価。ゴールデンタイムから深夜にかけての番組なら、「今やテレビで見ない日はない!」という売れっ子によく使われる枕詞が素直に使えるほどである。

 ネットでは、その人気の理由を分析した記事もよく見かける。博識で番組やパートナーごとに柔軟に対応でき、ズケズケとした物言いながら間違ったことは言わず、ズバっと確信をつきながらも優しさと毒舌のバランスが絶妙だ。視聴者目線でツッコミを入れれば、視聴者の意見や感情も代弁する。それを目にする度に、どれもその通りだと思わされる。

 マツコさんは、聞き上手という以上に話させ上手だ。それも、「今ここだから聞ける」という臨場感を話し手や視聴者に感じさせるのが上手い。例えば「ああ」という言い方だけでも「あ―」「あぁ~」「あっ!」「ああぁ」と何通りもあり、そこには驚きやら納得やらがっかり感やら、さまざまな感情が乗っかっていて、相手や話の内容に合わせて使い分けられている。だから、たった一言の「ああ」といった単なる相槌のような言葉でも、マツコさんのその場の感覚や興味や関心の度合いが分かりやすく伝わってくる。

関連キーワード

関連記事

トピックス

バラエティ、モデル、女優と活躍の幅を広げる森香澄(写真/AFLO)
《東京駅23時のほろ酔いキャミ姿で肩を…》森香澄、“若手イケメン俳優”を前につい漏らした現在の恋愛事情
NEWSポストセブン
芸能界の“三刀流”豊田ルナ
芸能界の“三刀流”豊田ルナ グラビア撮影後に語った思い「私の人生は母に助けられている」
NEWSポストセブン
真夏の郵便配達は暑さとの戦い(写真提供/イメージマート)
《猛暑で仕事スタイルに変化》配達員はサングラスOK、半袖半ズボンが許可されるコンサル勤務の男性も「電車内で大汗をかいていると不審者か、痴漢のように忌み嫌われる」
NEWSポストセブン
ラーメン二郎・全45店舗を3周達成した新チトセさん
「友達はもう一緒に並んでくれない…」ラーメン二郎の日本全国45店舗を“3周”した新チトセ氏、批判殺到した“食事は20分以内”張り紙に持論
NEWSポストセブン
万博で
【日本人の3人に1人が栄養不良】大阪・関西万博で語られた解決の決め手とは?《キウイ60億食分を通じて、栄養改革プロジェクト進行中》
NEWSポストセブン
風営法の“新規定”により逮捕されたホスト・三浦睦容疑者(31)(Instagramより)
《風営法“新規定”でホストが初逮捕》「茨城まで風俗の出稼ぎこい!」自称“1億円プレイヤー”三浦睦容疑者の「オラオラ営業」の実態 知人女性は「体の“品定め”を…」と証言
NEWSポストセブン
モデルのクロエ・アイリングさん(インスタグラムより)
「お前はダークウェブで性奴隷として売られる」クロエ・アイリングさん(28)がBBCで明かした大炎上誘拐事件の“真相”「突然ケタミンを注射され、家具に手錠で繋がれた」
NEWSポストセブン
永野芽郁
《不倫騒動の田中圭はベガスでポーカー三昧も…》永野芽郁が過ごす4億円マンションでの“おとなしい暮らし”と、知人が吐露した最近の様子「自分を見失っていたのかも」
NEWSポストセブン
海水浴場などで赤と白の格子模様「津波フラッグ」が掲げられたら避難の合図。大津波警報、津波警報、津波注意報が発表されたことを知らせている(AFP=時事)
《津波警報中に目撃されたキケンな人たち》警戒レベル4の避難指示が出た無人海岸に現れたサーファーたち 「危ない」「戻れ」の住民の声も無視
NEWSポストセブン
中居正広
中居正広FC「中居ヅラ」の返金対応に「予想以上に丁寧」と驚いたファンが嘆いた「それでも残念だったこと」《年会費1200円、破格の設定》
NEWSポストセブン
「木下MAOクラブ」で体験レッスンで指導した浅田
村上佳菜子との確執報道はどこ吹く風…浅田真央がMAOリンクで見せた「満面の笑み」と「指導者としての手応え」 体験レッスンは子どもからも保護者からも大好評
NEWSポストセブン
石破首相と妻・佳子夫人(EPA=時事)
石破首相夫人の外交ファッションが“女子大生ワンピ”からアップデート 専門家は「華やかさ以前に“上品さ”と“TPOに合わせた格式”が必要」【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン