マッチングアプリで知りあった男性がきっかけで薬物に手を染めてしまった
結城:親や仕事関係者に申し訳ない気持ちと「どうしよう」「今後どうなるだろう」「猫への餌やりはどうしよう」と焦りや申し訳なさで泣きじゃくっていたら、捜査員の方が「僕たちは君を助けるために来たから」と言って猫の餌を足してくれるなど優しい対応をしてくださったので、少し気持ちが楽になりました。
最初は、マッチングアプリで知り合った男性から……
──どのような経緯で薬物に手を染めてしまったのですか。
結城:2019年春頃、ちょうど大学を卒業して芸能事務所に所属するも仕事を得られず、彼氏とも別れて“迷走”していたんです。自暴自棄になって気まぐれに始めたマッチングアプリでやり取りした男性と出会った時に大麻を勧められました。タバコのような形状をしていて、煙を吸い込んで吐くと、世界が変わってしまったんです。
──世界が変わったとは?
結城:頭が錯乱し、その男性から何か脅しのような言葉を言われ、それを信じ込んでワーワー泣き叫んだかと思えば、男性から「結婚しよっか」と言われて嬉しくなったり、感情の起伏が激しくなった。初めて会った日から4日間ほどその人の家に入り浸り、性行為をしては寝て起きて……とまともじゃなかった。とくに気持ちが沈んだ時の感覚は今もはっきりと覚えていて、ベッドに横たわると、ズーンと地の底まで沈んでしまうような感覚でした。それは恐怖の時間でした。
──恐怖の時間だったのに、なぜその後も薬物に手を染めたのですか。
結城:恐怖なんですけど、その時間を再び欲してしまう自分がいて、それはなぜだかわかりません。そこから男性とは1年間ほど付き合っていましたが、彼から誘ってきたり自分から誘ったりして、彼の自宅に入り浸って大麻をしていました。その後、その彼は更生施設に自ら入ってやめていった。彼とは別れたのですが、私はむしろ自ら薬物を買うようになりました。
──どこで手に入れたのでしょうか。