現在のヒロインの川栄
「撮影は2月末に無事終了しました。キャストもスタッフも、100年を3人のヒロインで振り返るという新しい朝ドラの試みに挑んでいるという一体感でいい空気でしたね。それから、突然登場しなくなった人物や伏線についてはどうぞご心配なく。これから時間をかけてしっかりと回収されるので、ぜひ期待して見守っていてください。脚本家の藤本(有紀)さんのマジックを信じていただければうれしいです」
とはいえ、最終回は4月8日。タイムリミットまではあと約1か月。早くも「カムカムロス」になりそうな予感がするが、その最終回に向けて、絶対に見逃せないポイントはどこにあるのか、NHK関係者に聞いてみたところ、“怒濤の伏線回収”のヒントを教えてくれた。
安子の行方は
「ひなたはいまのところ、映画村と撮影所の職員として、少しずつ自分の居場所を見つけ始めていますよね。その場でも、名前どおりの明るさが自分自身の道を開くことになります。そして、彼女はある特技を持っているために、撮影所で頼れる存在としての地位を確立していきます」(前出のNHK関係者・以下同)
それは、ひなたが幼い頃に三日坊主で終わってしまっていたことだという。
「英語です。『カムカムエヴリバディ』というタイトルも、戦後にNHKラジオで実際にやっていた英語講座『英語会話』のオープニング曲から取っています。安子はこれを聴いて英語を勉強し、るいも小さい頃に一緒に聴いて育っていた。一度は投げ出したひなたですが、ラジオの英語講座での勉強を再開し、それはひなたにとって大きな“武器”になっていくのです」
ひなたにも安子やるいと同様、ラブロマンスがあり、そして出会いだけでなく別れもある模様。
「お相手はもちろん本郷奏多さん(31才)演じる五十嵐文四郎ですが、詳しくは見てのお楽しみです。一度離れ離れになり、時が経って再会するシーンがあるのですが、そのときのひなたの心の揺れはチャーミングさであふれています。ちなみに、ひなたの青春時代はフォーク全盛期。彼女の心情と当時ヒットしたフォークソングがリンクすることがあるかもしれませんね」
そして、ひなたの英語同様に途中でやめたといえば、父・錠一郎のトランペットもそうだ。ジャズトランぺッターだった錠一郎は原因不明の病によってトランペット奏者としての夢を諦め、“ヒモ”のようにも見える自由気ままな暮らしを続けている。
「錠一郎が少年野球を河川敷で眺めながら、メモ帳に楽譜を書くシーンがありましたよね。あのシーンを見て、ジャズの世界に錠一郎が戻ることを期待している視聴者のかたもいると思います。詳しくは言えないですが、錠一郎が音楽の世界に戻ることをそのまま楽しみに待ってくださっていて大丈夫です。ちなみにその横には早乙女太一さん(30才)演じるトミー北沢も寄り添っているので安心してください」