父親・錠一郎役のオダギリジョー
錠一郎のキリっとした表情がまた見られると思うと、期待が膨らむばかりだ。
しかし、視聴者が何より気になるのは、第1章のヒロイン安子がアメリカに行ってしまったままで話が終わってしまうのかということだろう。そこについてはどうか。
「それはこのドラマのいちばん大事な部分と言ってもいいですからね(笑い)。ヒントだけ出すとしたら、あの“おまじない”です。岡山で和菓子屋『たちばな』を営んでいた安子の実家の人たちが使っていた“おまじない”は、ひなたにも受け継がれていきます。回転焼きの作り方をマスターしましたからね。
3世代をつなげるのはラジオだけではないということを意識しながら見てみてください。NHKオンデマンドで過去の放送回を見返すことも可能です」
♪あずきの声を聴けえ
♪時計に頼るな、目を離すな
♪何ゅうしてほしいか、あずきが教えてくれる
♪食べる人の幸せそうな顔を思い浮かべえ
♪おいしゅうなれ、おいしゅうなれ、おいしゅうなれ……
このおまじないが、アメリカにまで届くなんてことがあるのだろうか。
「3世代をつなげるもう1つの大事な要素としてあげられるのが、“映画”です。映画の存在が、時間や空間を縦横無尽に駆け巡り、100年どころかもっと長い物語を編むことになっていくのです。安子編に出てきたある小道具の存在が、意外にも3世代を一気につなげることにもなりますので細かいところまで注意して見てくださいね。
ラジオと映画だけでなく、これまでのセリフやさまざまな要素が3世代の歴史をつなげる仕掛けとなっていきます。とにかくいまのうちに安子編やるい編を見直すとより楽しめるかもしれません。伏線はしっかり回収されるので安心してください!」
最終回の4月8日まで、一日たりとも目を離せない。
※女性セブン2022年3月17日号
ヒロイン役のバトンを上白石、川栄に渡した深津
ヒロイン役が注目を集めた深津絵里
朝ドラ『カムカム』では18才時も演じた深津の、もこもこした冬の装い
安子編を演じた上白石
るい編を演じた深津