彼も若い頃、他の組の事務所に撃ち込みに行った際、弾が出ず危ない思いをしたという。
「本番で改造銃の弾が詰まったんだ。あの時は焦って逃げた。特に改造銃は危ない。銃身が曲がっていたり、何かに引っかかって弾が出ない物もあるから、銃は必ず試し撃ちしないと危ない」
試し撃ちに使われたのは、電車の高架下や凸版工場だ。
「今は無理だがね。高架下なら、電車が通過するのに合わせて撃てば大きな音がしても目立ちにくい。映画のワンシーンみたいだろう。工場ならプレス機の音に合わせて撃った。
時々、山の中なら良いだろうと、夜中に試し撃ちするバカな奴がいる。撃った時にどういうことが起きるか知らないんだ。山の中だと銃声がこだまして、音が山びこのように響く。撃った瞬間は全体が光って見えるから、遠目でもかえって目立つ。それに山の中だと逃げるのにも時間がかかる。道路の標識を撃って、器物損壊罪で捕まるようなバカもいた」
いくつかのメディアは、義勇兵の志願者たちに取材し、応募理由について「他人事ではない」、「武力侵攻は許せない」などと報じた。在日ウクライナ大使館からは、彼らに何の連絡もないらしい。実際に義勇兵としてウクライナに渡る日本人はおそらくいない。
「国を守る」「家族を守る」と、祖国防衛のため帰国したウクライナ人はすでに6万人を超え、ロシアでは、内戦で実戦経験を積んだ4万人以上の民兵が傭兵登録を済ませ、ロシア国内に到着し始めているという。