スポーツ

江本孟紀×中畑清×達川光男「広島ドラ6・末包昇大は誠也より飛ばすが…」

達川光男氏

達川光男氏が広島カープ注目選手にもコメント

 いよいよ開幕を迎えるプロ野球開幕。江本孟紀氏、中畑清氏、達川光男氏という大物球界OBの3人が、本誌・週刊ポストの座談会に臨んだ。3人の順位予想は? そして、注目選手は? 【全4回の第4回。第1回から読む

 * * *
江本:表向きの順位予想ではヤクルトとオリックスの優勝。2年連続優勝で初めて価値があるからね。ただ、おそらくコケるから、本音ではセは巨人、パはソフトバンクの優勝だと思っているけど。

達川:うーん、ボクは巨人は最下位予想なんですよ。去年の9月の戦い方を見たら弱すぎますよ。

中畑:あれは中田翔の影響があったと思うけどね。選手たちが試合に集中できない空気が敗戦につながったんでしょう。オープン戦を見る限り、それはかなりクリアできたんじゃないかと思う。中田が感謝の気持ちを持っているということが大きいよね。だから、オレの優勝予想は巨人。悪いけどOB会長なんでね。

達川:ピッチャーはおるんですか? 菅野も山口(俊)もメルセデスも厳しいと思いますよ。

中畑:たしかに10勝すれば10敗する投手陣ではあるんだよね……。

達川:その点、広島はピッチャーがええんです。森下(暢仁)、大瀬良(大地)、九里(亜蓮)は2ケタが期待できる。あいつらはブルペンに入ったらずっと投げ込んでいる。あと制球力がよくなってパームボールを習得した床田(寛樹)も勝つよ。

江本:広島のドラ6は? 鈴木誠也の穴を埋めるとか。

達川:末包(昇大)ですね。スイングだけは一流。ロングティをやらせると鈴木誠也より飛ばす。ただ、インコースの低めしか打てない(苦笑)。そこに投げてやると場外です。

中畑:巨人とのオープン戦で打ったホームランは凄かったね。

達川:だが当たらん。体だけは強くて昔の新井貴浩みたい。飛ばせるのは魅力ですけどね。

江本:日本ハムの話題ばかりだけど、パはやはりソフトバンクでしょう。

中畑:チーム力はナンバーワンだし、新監督の藤本(博史)は選手から慕われているらしいね。

達川:藤本はいい。マジメできっちりした前任の工藤(公康)と真逆。藤本監督になって変わったのは上林(誠知)。これは打つよ。工藤はピッチャーだからボール球を振ることをすごく嫌って上林と合わなかったけど、藤本はワンバウンドの球でも打てというタイプで生き返ったよね。柳田(悠岐)も藤本のために優勝すると張り切っている。

中畑:相当の信頼関係があるらしいね。

達川:二軍も三軍も見たことがあって、支配下だけでなく、育成までみんな知っている。裏方にも顔が利く。あと、新外国人のガルビスがいい。カルピスみたいな名前だけど、これがショートで、両打ちで足も速い。工藤は今宮(健太)をショートから外さなかったけど、もう絶対的な存在ではない。今宮がオープン戦でヘッドスライディングをしていましたが、初めて見ましたね。それぐらい必死になっている。

江本:ソフトバンクは適材適所で強いと思う。ぜひ、新庄の日本ハムばかりが目立つのではないシーズンにしてほしいね。

(了。第1回から読む)

【プロフィール】
江本孟紀(えもと・たけのり)/1947年、高知県生まれ。1970年に東映入団。1972年に南海へ移籍しエースとして活躍。阪神に移籍し、1981年の引退後は参議院議員、タレントとしてもマルチに活躍。

中畑清(なかはた・きよし)/1954年、福島県生まれ。1975年に巨人入団。ムードメーカーの「絶好調男」としてチームを引っ張った。引退後は2012~2015年にDeNA監督を務めた。

達川光男(たつかわ・みつお)/1955年、広島県生まれ。1977年、広島に入団し正捕手として活躍。引退後は広島監督や阪神などでコーチを務め、ソフトバンクでヘッドコーチとして日本一に。

※週刊ポスト2022年4月1日号

関連記事

トピックス

緊急入院していた木村文乃(時事通信フォト)
《女優・木村文乃(37)が緊急入院》フジ初主演ドラマの撮影延期…過密スケジュールのなかイベント急きょ欠席 所属事務所は「入院は事実です」
NEWSポストセブン
愛知県豊田市の19歳女性を殺害したとして逮捕された安藤陸人容疑者(20)
《豊田市19歳女性刺殺》「家族に紹介するほど自慢の彼女だったのに…」安藤陸人容疑者の祖母が30分間悲しみの激白「バイト先のスーパーで千愛礼さんと一緒だった」
NEWSポストセブン
女子児童の下着を撮影した動画をSNSで共有したとして逮捕された小瀬村史也容疑者
「『アニメなんか観てたら犯罪者になるぞ』と笑って酷い揶揄を…」“教師盗撮グループ”の小瀬村史也容疑者の“意外な素顔”「“ザ”がつく陽キャラでサッカー少年」【エリート男子校同級生証言】
NEWSポストセブン
2023年7月から『スシロー』のCMに出演していた笑福亭鶴瓶
《スシローCMから消えた笑福亭鶴瓶》「広告契約は6月末で満了」中居正広氏の「BBQパーティー」余波で受けた“屈辱の広告写真削除”から5カ月、激怒の契約更新拒否
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
《学歴詐称疑惑の田久保眞紀・伊東市長》東洋大卒記者が卒業証明書を取ってみると…「ものの30分で受け取れた」「代理人でも申請可能」
NEWSポストセブン
オンカジ問題に揺れるフジ(時事通信)。右は鈴木善貴容疑者のSNSより
《フジテレビに蔓延するオンカジ問題》「死ぬ、というかもう死んでる」1億円以上をベットした敏腕プロデューサー逮捕で関係する局員らが戦々恐々 「SNS全削除」の社員も
NEWSポストセブン
キャンパスライフを楽しむ悠仁さま(時事通信フォト)
《新歓では「ほうれん草ゲーム」にノリノリ》悠仁さま“サークル掛け持ち”のキャンパスライフ サークル側は「悠仁さま抜きのLINEグループ」などで配慮
週刊ポスト
70歳の誕生日を迎えた明石家さんま
《一時は「声が出てない」「聞き取れない」》明石家さんま、70歳の誕生日に3時間特番が放送 “限界説”はどこへ?今なお求められる背景
NEWSポストセブン
ノーヘルで自転車を立ち漕ぎする悠仁さま
《立ち漕ぎで疾走》キャンパスで悠仁さまが“ノーヘル自転車運転” 目撃者は「すぐ後ろからSPたちが自転車で追いかける姿が新鮮でした」
週刊ポスト
無期限の活動休止を発表した国分太一
「こんなロケ弁なんて食べられない」『男子ごはん』出演の国分太一、現場スタッフに伝えた“プロ意識”…若手はヒソヒソ声で「今日の太一さんの機嫌はどう?」
NEWSポストセブン
1993年、第19代クラリオンガールを務めた立河宜子さん
《芸能界を離れて24年ぶりのインタビュー》人気番組『ワンダフル』MCの元タレント立河宜子が明かした現在の仕事、離婚を経て「1日を楽しんで生きていこう」4度の手術を乗り越えた“人生の分岐点”
NEWSポストセブン
元KAT-TUNの亀梨和也との関係でも注目される田中みな実
《亀梨和也との交際の行方は…》田中みな実(38)が美脚パンツスタイルで“高級スーパー爆買い”の昼下がり 「紙袋3袋の食材」は誰と?
NEWSポストセブン