すでにキエフ市街にも爆撃が及んでいる(AA/時事通信フォト)

すでにキエフ市街にも爆撃が及んでいる(AA/時事通信フォト)

 今のところ当の米議会の議員たちは論争に加わろうとしていないが、SNSでは「Tシャツの大統領」が大きな話題になっている。さて、新人議員や女性議員の服装や髪型にイチャモンをつけることも多い日本の議員センセイたちはどうだろう?

 日本人としては、17日の米議会向け演説でゼレンスキー大統領が、「ロシア侵攻は真珠湾攻撃や同時多発テロと同じようなもの」と発言したことも引っ掛かっているはずだ。すでに一部の論客からは、「真珠湾は軍施設を標的にしており、テロと同列ではない」「紛争の一方の当事者だけに国会演説させるのは反対」といった声も出ている。これまでの各国と違い、日本での演説はやや雲行きが怪しくなっている。

 米主要シンクタンクの上級研究員は、「日本は憲法や武器禁輸三原則をギリギリでかいくぐって防弾チョッキを送り、難民受け入れ規制も緩和して、珍しく政治大国として正義感と存在感を示してきた。それが国際的にも評価され始めているところだから、細かいことにとらわれず、ゼレンスキー氏を温かく迎え入れるのが得策だ」と話す。

 日本の国会とメディアはTシャツ大統領をどう迎えるか。

■高濱賛(在米ジャーナリスト)

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