たけしが『旅サラダ』を見て

生中継はいつも全力で(ラッシャー板前のインスタグラムより)

生中継はいつも全力で(ラッシャー板前のインスタグラムより)

 中継の失敗はやっぱりありましたね。中継地の地名が飛んじゃったり、ゲストの方のお名前を間違えたり。でも、遅刻は一度もありません。朝は強いし、あまり寝られなくても全然平気なんです。たけし軍団に入ってすぐの20歳のとき、うちの師匠(北野武)の付き人をやってたんですよ。同じ部屋に寝起きして、師匠が寝てから次の日の準備をして寝て、朝は師匠が起きる30分前に起きる生活を2年間。師匠は3時間ぐらいしか寝ないんです。師匠の後、明石家さんまさんの付き人も1年やって、さんまさんもあまり寝ない人だったから、それで鍛えられましたね。

 師匠は『旅サラダ』をよく見てくれていて、日曜の『スーパーJOCKY』(日本テレビ)の番組中に「おまえは卑しいから、またうまそうに食ってたなぁ」と他局の『旅サラダ』について、よく取り上げてくれました。ちゃんと見てくれてるんだなあと嬉しかったですね。アドバイスはなかったです。師匠は挨拶やスタッフへの礼儀、時間厳守については厳しかったですけど、「この世界で生きていく方法を教えることはできない。テレビに映るチャンスはやるから、あと売れる売れないはおまえらの実力だぞ」という教育でしたから。

『旅サラダ』が終わって、これからは先ほどお話したような名所やおいしいものを、僕のブログやインスタで改めて紹介していこうと思っています。かみさんや子どもたちを連れて、もう一度のんびり訪れてもいいですね。僕は『旅サラダ』の出演を始めた1997年4月の2か月後に、一般の人と結婚しました。結婚生活は『旅サラダ』出演とほぼかぶっていて、長い海外旅行にはほとんど行けず、今、大学4年生の娘と2年生の息子が小さい頃には運動会やなんかにも参加できませんでした。

 本当を言うと、僕は海外旅行にはそんなに興味がなくて、子どもたちは僕が芸能界の仕事をしているので、運動会とかにはあまり来てほしくなさそうだったので困ることはなかったんですけどね(笑い)。でも、これからは少し家族との週末も楽しもうと思います。

これからの活躍が楽しみだ

これからの活躍が楽しみだ

◆取材・文/中野裕子(ジャーナリスト)

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