松田聖子ディナーショー、会場内の様子(参加したファン提供)
「飛天の広いフロアの前方と、そこから花道のようにせり出す形でステージが作られていました。聖子さんはメインステージだけではなく、花道もいっぱいに使ってショーをしてくれました」(観覧したファン)
複数の参加者によると、幕が上がりシルバーのドレスを着た聖子が姿を見せると、会場には大きな拍手が沸き起こったという。1曲目と2曲目は、昨年のショー同様「あなたに逢いたくて ~Missing You~」「SWEET MEMORIES」。
「これまでのディナーショーでも定番となっている2曲で始まりましたが、沙也加さんのことがあったので、“逢いたい”“新しい人生を歩く”“過ぎ去った思い出”といった歌詞に違った意味を込めて聖子さんは歌っていたように思えました。実際、2曲目が終わったあと聖子さんは涙を押さえるような仕草を見せています。そこで観客の涙腺も崩壊してしまい、拍手と一緒にすすり泣くような声もあちこちから聞こえていました」(観覧したファン)
そして冒頭で触れたMCが始まる。そこで聖子は、避けることなく真正面から亡き娘について口を開いた。
〈思えば沙也加は小さな頃から歌をうたうことが大好きでした。おもちゃのマイクを持って私の「Rock’n Rouge」をいつも元気に歌っていました。それが昨日のことのように思い出されます。私は沙也加の歌声が大好きでした。今も彼女の歌声は私の心の中に響いています〉
涙で言葉を詰まらせる聖子に、客席からは嗚咽のような声も漏れた。そして嗚咽は、聖子が〈2011年紅白歌合戦で沙也加と一緒に歌わせていただいた曲があります。今日はその曲を娘と一緒に歌いたいと思います〉と前置きして披露した「上を向いて歩こう」で、さらに大きなものになったという。
「聖子さんが、“ひとりぽっちの……”と言ったまま歌えなくなってしまったんです。さすがにそれを見て私も声を上げて泣いてしまいました」(観覧したファン)