芸能

追悼・藤子不二雄Aさん 世代を超えて愛される名キャラクターたち

4月7日に亡くなった藤子不二雄Aさん

4月7日に亡くなった藤子不二雄Aさん

 漫画界の巨星がまた1人、この世を去った──4月7日、漫画家・藤子不二雄Aさん(本名・安孫子素雄)が亡くなった。「忍者ハットリくん」、「怪物くん」、「プロゴルファー猿」など数々の大ヒット漫画を発表。長年の功績に敬意を表し、故人を偲びつつ名作キャラクターを振り返ります。

怪物くん

怪物くん(C)藤子スタジオ

●怪物くん(1965年連載開始)

 怪物ランドからやってきたちょっとワガママな王子・怪物太郎。ヒロシ姉弟の暮らすアパートの隣の「怪物屋敷」に住み、家来のドラキュラ、オオカミ男、フランケンと共に人間界で大暴れする物語。2010年には、嵐・大野智主演でドラマ化された。

笑ゥせぇるすまん

笑ゥせぇるすまん(C)藤子スタジオ

●笑ゥせぇるすまん(1969年連載開始)

 さまざまな悩みや欲望を持つ現代人に主人公・喪黒福造が魅惑的に歩み寄りささやく。しかし、喪黒との約束を破ったものは代償を負い、奈落の底へと落ちる。ブラック・ユーモアの代表作。

プロゴルファー猿

プロゴルファー猿(C)藤子スタジオ

●プロゴルファー猿(1974年連載開始)

 少年漫画初のゴルフ漫画。賞金稼ぎの野生児天才少年ゴルファー猿谷猿丸が、ミスターXの送り込む対戦相手を驚異の必殺打で撃破。奇怪な強敵や難攻不落のゴルフコース、「旗つつみ」「モズ落とし」などの秘技が多くの読者を熱狂させた。

忍者ハットリくん

忍者ハットリくん(C)藤子スタジオ

●忍者ハットリくん(1964年連載開始)

 忍者の里・伊賀からやって来たハットリくんがある日ケン一少年と出会い、彼の家にホームステイ。様々な忍法を駆使して活躍する。弟のシンゾウや、ライバルの甲賀忍者ケムマキなど次々に面白いキャラクターが登場して、子供から大人まで楽しめる大人気コメディー。

●『女性セブン』で1973年に連載していた『愛ぬすびと』

 難病の妻・優子の治療費を稼ぐため、旅行会社に勤めるサラリーマン・愛誠(あい まこと)が独身の女性を狙い結婚詐欺を繰り返す。次々と偽りの愛を食い物にして、やがて最後には本当の愛も…テレビドラマ化もされた切ないストーリーの異色作。

【プロフィール】
藤子不二雄Aさん/1934年、富山県生まれ。中学生のとき、読んだ手塚治虫氏の『新宝島』に衝撃を受け漫画を描き始める。藤子・F・不二雄さんとコンビを組み、共作『天使の玉ちゃん』で1951年にデビュー。1952年に富山新聞社に入社後、記者として勤務。1954年に上京すると故・藤子・F・不二雄さんとともに東京・豊島区のトキワ荘で本格的に漫画家としての活動を始める。その後1964年に共作『オバケのQ太郎』が大ヒットし、日本漫画界に次々とヒット作を生み出していった。

※女性セブン2022年4月28日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(右/読者提供)
【足立区11人死傷】「ドーンという音で3メートル吹き飛んだ」“ブレーキ痕なき事故”の生々しい目撃談、28歳被害女性は「とても、とても親切な人だった」と同居人語る
NEWSポストセブン
愛子さま(写真/共同通信社)
《中国とASEAN諸国との関係に楔を打つ第一歩》愛子さま、初の海外公務「ラオス訪問」に秘められていた外交戦略
週刊ポスト
グラビア界の「きれいなお姉さん」として確固たる地位を固めた斉藤里奈
「グラビアに抵抗あり」でも初挑戦で「現場の熱量に驚愕」 元ミスマガ・斉藤里奈が努力でつかんだ「声のお仕事」
NEWSポストセブン
「アスレジャー」の服装でディズニーワールドを訪れた女性が物議に(時事通信フォト、TikTokより)
《米・ディズニーではトラブルに》公共の場で“タイトなレギンス”を普段使いする女性に賛否…“なぜ局部の形が丸見えな服を着るのか” 米セレブを中心にトレンド化する「アスレジャー」とは
NEWSポストセブン
日本体育大学は2026年正月2日・3日に78年連続78回目の箱根駅伝を走る(写真は2025年正月の復路ゴール。撮影/黒石あみ<小学館>)
箱根駅伝「78年連続」本戦出場を決めた日体大の“黄金期”を支えた名ランナー「大塚正美伝説」〈1〉「ちくしょう」と思った8区の区間記録は15年間破られなかった
週刊ポスト
「高市答弁」に関する大新聞の報じ方に疑問の声が噴出(時事通信フォト)
《消された「認定なら武力行使も」の文字》朝日新聞が高市首相答弁報道を“しれっと修正”疑惑 日中問題の火種になっても訂正記事を出さない姿勢に疑問噴出
週刊ポスト
地元コーヒーイベントで伊東市前市長・田久保真紀氏は何をしていたのか(時事通信フォト)
《シークレットゲストとして登場》伊東市前市長・田久保真紀氏、市長選出馬表明直後に地元コーヒーイベントで「田久保まきオリジナルブレンド」を“手売り”の思惑
週刊ポスト
ラオスへの公式訪問を終えた愛子さま(2025年11月、ラオス。撮影/横田紋子)
《愛子さまがラオスを訪問》熱心なご準備の成果が発揮された、国家主席への“とっさの回答” 自然体で飾らぬ姿は現地の人々の感動を呼んだ 
女性セブン
26日午後、香港の高層集合住宅で火災が発生した(時事通信フォト)
《日本のタワマンは大丈夫か?》香港・高層マンション大規模火災で80人超が死亡、住民からあがっていた「タバコの不始末」懸念する声【日本での発生リスクを専門家が解説】
NEWSポストセブン
山上徹也被告(共同通信社)
「金の無心をする時にのみ連絡」「断ると腕にしがみついて…」山上徹也被告の妹が証言した“母へのリアルな感情”と“家庭への絶望”【安倍元首相銃撃事件・公判】
NEWSポストセブン
被害者の女性と”関係のもつれ”があったのか...
《赤坂ライブハウス殺人未遂》「長男としてのプレッシャーもあったのかも」陸上自衛官・大津陽一郎容疑者の “恵まれた生育環境”、不倫が信じられない「家族仲のよさ」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 習近平をつけ上がらせた「12人の媚中政治家」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 習近平をつけ上がらせた「12人の媚中政治家」ほか
NEWSポストセブン