阪神タイガース「優勝祈願」の垂れ幕もどこか物寂しく感じる(撮影/杉原照夫)
「開幕戦では5回まで大量リードしていたので、“明日は(マジックナンバーを)減らせるな~”と試合途中にたくさん電話が掛かってきたけど、終わってみると逆転負けでがっくりでしたわ。開幕3連敗した時はまだ、“昨年(優勝した)、ヤクルトも3連敗スタートやったし、縁起がええわ”と余裕やったが、ここまで負けが込むと“矢野監督が悪い”というしかあきまへんわ。やっぱり開幕前に監督が“(今季で)辞める”なんて言うたらあかんのです」(寺井氏)
昨年12月、阪神と尼崎市は球団のファーム施設を2025年2月までに西宮市の鳴尾浜球場から尼崎市の小田南公園に移転することを発表した。同商店街のほど近くに若トラ選手が汗を流す新球場がオープンすれば、商店街の応援熱はますます高まるはずだ。
「商店街に活気を取り戻すにはタイガースに頑張ってもらうしかない。強い時も弱い時も我々は応援するしかありません」(寺井氏)
アーケードの中央にあたりに掲げられている数字を見ながら、初老の男性が「優勝なんてもう無理なんやから、矢野解任までのマジックにしたらんかい」と毒づいていたのが今のタイガースを象徴しているのかもしれない。