コロナ禍で控えている人も多いが、がんを遠ざけるいちばんの方法は「定期的な検診」(写真/Getty Images)
運動・食生活・検診の3本柱
世界中の科学者たちの知見を胸に、がんを遠ざける生活に努めてほしい。生活習慣の改善において、医師たちが声をそろえて推奨するのは食事メニューの見直しだ。
「野菜や果物を中心にしたバランスのいい食生活を心がけてほしい。食物繊維の多い全粒粉のパンや豆類なども含め、植物由来の食品が多い食事はがんリスクを低下させます」(大西さん)
秋津さんもこう注意を促す。
「診察を受ける患者の中でも、コロナ禍で家から出なくなり、食生活が乱れている人が増えています。インスタント食品やコンビニ弁当に頼っていると、加工肉や食品添加物、保存料など、発がんリスクの高いものを摂取しやすくなるので要注意です」
ステイホームで運動不足の人も増えているが、がん予防のためには適度に体を動かすことも必要だ。
「週に150分の有酸素運動が効果的といわれており、屋外に出てある程度太陽を浴びることも大切です。
ただし、紫外線を大量に浴びることによる皮膚がんのリスクには要注意。これからの時期、真昼の太陽を避け、日焼け止めを塗るなどの対策も忘れないでほしい」(大西さん)
生活習慣の改善とともに忘れてはならないのは、定期検診をしっかり受けることだ。「仮にがんになったとしても、早期発見できれば根治する確率は大きく上がります。そのためには定期的に検診を受けることが何よりのリスク回避につながります」(大西さん)
自分の体を守れるのは自分だけ。知識をつけたら、行動あるのみだ。
※女性セブン2022年5月5日号